地震雲8 【消えない夕焼け 1】
昨日22日は朝から地気が強く、きっと夕焼けが遅くまで残るだろうと思っていました。地気というのはエアロゾルともいい、大気中に蔓延する透明な湯気のようなもので、どこかの大き目の震源から放射される電磁波の現れです。こういう日は晴れているのにどこか靄がかかっているような、太陽の周りに透明なドーム状の奥行きがあるような、どことなく空が白っぽいような、そんな感じがします。飛行機雲ができやすいのもこういう日です。むかしからよくあることなので、誰もそんなに意識しないと思いますが、気をつけていると、その後どこかで大き目の地震が起きることに気がつくと思います。先日、ゆらゆらと陽炎のように地気が見えるので、発生の方向をたどっていったことがありました。午前いっぱい地気の濃い状態が続き、お昼頃その方角で雲が発生したと思ったら、それ以降地気はすっかりなくなり、午後はクリアな快適な空になりました。何回かそういう地気と地震雲の発生の関連をみて思うのですが、地震の前に発生する雲は、はやくから地気としてもようしていて、それから目に見える本格的な雲になるのだろうと。きっと、震源から放射される電磁波は、最初はまだ弱いので雲になるほどでなく、やがて大量に一気に噴出して雲になるのだろうと思っています。ですから、地気が流れてくると、あ、地震雲が発生する!と予測することができます。それはまあ、たいていM3か4のよくある程度の地震だからいいのですが、問題なのは昨日のように全天空に蔓延して方向の読み取れない日の地気です。何時間も何日も続くようだとかなり問題です。スマトラ沖地震の前がそうでした。スマトラ沖地震のときに、やはり昨日のような夜空になってもオレンジの色が消えない長い夕焼けを観測しました。12月22日のことで、26日に地震がありました。先日も2月4日と5日に観測したら、5日夜にフィリピンでM7.1がありました。昨日22日午前、イランでM6.4の地震があり、被害がひろがっているようですが、画像の夕焼けはそのあとのことなので、まだどこかで起きるのかしらと気になっています。イランの地震の余韻ならいいのですけれど・・・。ちなみに21日夜、南から西にかけての空が真っ赤に染まっていました。深夜の赤い空は異様です。実は同様の空をスマトラ沖地震の前夜に見ています。そのとき以来の赤い夜空です。またどこかで地震があるのかしらと思っていたら、イランで起きました。遠い国の地震がこんなアジアの東の果てのちいさな場所で感じ取ることができるなんて、嘘のように思われるかもしれませんが、電磁波は20分ほどで地球の端から端へ到達するそうです。あり得ないことではないと思います。見慣れた空でも、やはりいつもでない空は大変なことを教えてくれているのです。
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