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February 19, 2005

地震雲4 【父島近海M4.9】

0218004000917日深夜、窓から白く光る直線が何本も放射状に長く延びているのがみえました。尋常ではありません。放射状の収束する方向をたどると南東になります。家からでは近隣の建物にさえぎられてわからないので、見晴らしのきく場所までいきました。そこからだと左が東北・茨城。正面が千葉。右は南で伊豆諸島方面がぐるりと一望のもとに見渡せます。画像は0:40撮影の南東。父島方面です。一年ちょっと雲を追って撮っていますから、どの方向だとどの地方ということがみるだけで掴めるようになりました。最初は驚きました。なにしろ、ふだん生活しているときって、見えている範囲の街しか意識しませんよね。土地にたいして、生活空間としての認識はもっても、この方向の先が奄美大島とか、奥尻島だとか、そんなこと誰も考えて生活なんかしてませんよね。地図的な発想で風景をみるとしたら、せいぜい海に行って、この海の向こうにアメリカがある!というような感慨に浸るときくらい。それが、おかしな雲が発生して意識していると、その方向に地震がある。そして、北0°の方向の奥尻島で地震があったけれど、昨日の雲は0°発生だった。あれは奥尻島の地震雲だったんだ・・・、となると、いつしかこんな遠隔地にいても、奥尻島が目にみえているような錯覚に感じてきてしまうんです。驚くと同時に感動しました。自分が視野が広くなったみたいにこころがのびやかになりました。地震雲の観測は、決しておどろおどろしい不気味なものではありません。被災を考えるから怖いのであって、雲そのものは雄大ですし、空は偉大で美しく、地理も地学もこころふるえる経験ばかり重ねられます。この日はかつてなく不穏な空で、複数の震源が絡み合っていたらしく、どこが一番危ない中心なのかわからない状況でした。地震があってはじめて父島方向に雲が収束していると読みとれたほどです。地震雲がでても、こんな吹きすさぶような不気味な空は稀です。直前か真っ最中の迫力と思ってたら、まさにとのとおりでした。

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