地震雲6 【宮城県沖M3.7】
昨日掲載画像の朝焼けを撮った帰りに撮った帯雲です。20日6:30、西の空に横たわっていました。ラインは北北東20°―南南西200°。くっきりした稜線が目につきました。17:15、宮城県沖でM3.7の地震がありました。もしかして?と思い、地図をだして震源地方向を測ると家から北北東20°です。帯雲はこの地震の前兆だったようです。今でこそ地震雲も研究され、レンズ雲とか放射状雲とか多岐にわたる形状が認知されていますが、最初は帯雲というか長い筋雲というか、ともかく一直線の、そこに端を発して延びている形がそうだとされていました。放射状雲というのは扇のような形で空に広がる雲で、扇の要にあたる部分の真下に震源があります。昨日の雲のような一直線の場合、両端のどちらかが震源です。たまに磁力が強い場合、誘発しあって両方で発震ということもあります。そして、昨日は北方向の宮城県沖で発震したのでした。このように、地震雲はラインを測ることが重要です。一人では昨日のように北北東か南南西のどちらかに地震がありそう、ということまでしか読み取れません。けれど、複数の人からのレポートがあれば、それぞれの報告のラインを日本地図上に描いて、その交差した点の地域が震源と特定することができます。面白いことに、といったら不謹慎ですが、小さな地震の場合はゲームのような感覚でクロスするラインを楽しんで腕をあげるというのも許されていいかもしれません。複数の方のラインがクロスした地域ではほとんど確実に地震が起きていますから。日時までは特定できませんが、だいたい翌日から数日と思って注意していればいい訳で、予知につながります。被害をもたらすような地震がそうそうある訳ではありませんから、そういうふうにして普段から訓練し、いざというときに役立てられれば、それに越したことはありませんよね。画像をご覧になっておわかりと思いますが、地震雲といっても特別なおどろおどろしい雲ではありません。見慣れたただのふつうの雲です。そして、雲は大空に浮かんでいますから、雲を見ながら、空の下で自然を満喫することができます。忙しい日常のなか、ほんの一瞬煩瑣な思いを忘れてピュアな原点に戻れる素敵な時間です。時には天地創造に立ち合っているような華麗かつ荘厳きわまりない光景にも遭遇します。なにしろほんものの空、ほんものの雲ですから、その感動といったら映画の比ではありません。いたずらに地震を怖がったり、地震雲を不快なものとして忌避するのでなく、できるだけたくさんの方が気をとめられて、情報を生かし合える社会になるといいと思っています。
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