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March 10, 2005

地震雲22 【茨城県沖M4.0の発光】

0310000622310日00:06撮影の光景です。画面左端が北東、福島方向。それから順に右へ、茨城方向・千葉方向、そして右端が南東で房総沖方向です。中央低空で2件の発光現象がみられます。左が大きくて茨城方向。右は小さく、千葉銚子方向です。雲を撮りはじめた最初のころは磁石で方位を測って、地図と照らしあわせて、「○○方向だったのだ・・・」と納得したり感心したりしていました。だんだん測ったまさにその方向に地震が起きたのが重なると、ああ、あの方向なら○○、と見ただけで地名が浮かぶようになりました。最初にその訓練をさせていただいたのが、写真のこの光景です。しょちゅう通る道筋ですから、かなりいろいろな変化を観察することができました。あるとき、宮城と思われる方向から千葉まで、ずらっとつながって明るくなっていたときがありました。咄嗟に、日本列島沈没!などという物騒な言葉が頭をよぎりました。どうなることかと危惧していたら、なんと、宮城・茨城・千葉と、別々に3件の地震が同時にありました。考えてみれば、宮城から千葉までの、震源が点でなく線なんていう地震はあり得ないですよね。そのときはほっとし、一つ勉強した気分になりました。でも、スマトラの地震は、そういうあり得ないことが起きてしまったのでした・・・。発光は地中の岩盤破壊に伴って起きると考えていますが、どうもそれだけではないようです。というのは、「岩盤破壊が起きて電磁波が発生し雲になる」という現象のあとに、発光が観測されるのです。M3くらいまでの小規模な地震は、たいてい雲が発生した翌日に地震が起きます。そして、発光は、その前夜観測されるのです。夜発光を見ると、翌日の遅くても昼頃までには発震します。図式でいうと、「昼の雲→夜の発光→翌日の地震」となります。これがおよそ24時間のあいだに起きる現象です。写真の発光のうち、茨城県方向のは翌朝の今朝、【10日10:44 茨城県沖M4.0】の結果がでています。千葉方向の発光は小さかったので有感にならなかったようです。あるいは、地震にまで至らず、エネルギーが蓄積されているということも・・・。この方が怖いです。地震というと何が何でも怖かった時期もありましたが、この頃では被害さえなければM5でもいい気がしています。なぜなら、そうやって細かくエネルギーが分散されていけば震災級にならないわけですから。小さな地震にいたずらに怯えるのでなく、性根をしっかりもって、大きな地震がいつくるか、しっかりと見定める力をつけておきたいと思っています。

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