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March 25, 2005

地震雲36 【鮮明な地震雲】

03240950299昨日24日はあらゆる方向からの地震雲の発生で、空はめまぐるしく変化しました。今日ここで、地震雲という呼び名をあえて堂々と使わせていただくのは、あれは断じて気象雲ではないと名言できる種類のものだったからです。青い空に、一本一本がスパイラル状の帯雲が何本もまっすぐに放射状に突き進む景観は壮観です。滅多にこういう雲は出現しません。大き目の発震につながると思うのですが、まだ昨日のことで、結果はでていません。発生方向は当地から南西230°。このラインをのばしていくと紀伊半島沖となるのですが、途中の駿河湾ということも考えられ、迷っています。経験則では紀伊半島沖です。地中から湧く雲には地質の影響からか、発生の場所場所で違うので、経験が増えていくと、雲をみただけで「あ、どこそこの・・・」と勘がはたらくようになります。面白いなあといったら不謹慎ですが、空は美しく、雲は壮観。被害地震にならなければ、それくらいの感動に浸ることがあったっていいのでは、と思っています。そうしているうちに、ほんとうに不審な雲、危険な空を、素早く察知する訓練ができていく訳ですから。できるだけ多くの方にそういう訓練を積んでいただきたいというのが、このブログを立ち上げた第一の目的です。僭越ながら・・・、ですみません。

雲の写真を撮り始めて一年半。最初の一年は大きな地震がまったくなく、M3.5規模の雲を撮ったときには凄いことをしたみたいな気分になったものでした。ちょうど一年たったときに新潟の中越地震。それからまもなくスマトラ島沖地震。そして、4日前の福岡地震と、突然被害のでる地震が連続しました。
M5くらいまでなら雲の方位で予測がつき、当たります。が、不思議なことにM6以上になると前兆となる雲がでないのです。新潟地震のときは見落としたのかと思いました。けれどどうもそうではないらしく、大きな地震にはそれなりの長いスパンがあると思うようになりました。ですから日々の観測が重要になってくる訳ですが、逆に、明確に地震雲とわかる程度なら安心ということも言えます。
昨日はモグラ叩きのように全方位に雲が出現しましたが、カメラをもって振り回されながらも危機感がなかったのには、そういう背景があります。
地震雲を楽しむといったら不謹慎ですが、雲も地震も太古の昔からあって繰り返されている、いわば自然の生態の一部です。人間も同じ一部なのですから、同僚として仲間を理解し共存し合うくらいの意識があっていいのではないでしょうか。そうすれば、同僚が暴走しそうなとき素早くキャッチして、対策を抗じることができるようにもなると思っています。

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