地震雲４４ 【歴史的長大な帯雲／２００３．１２．９】

２００３年１２月９日に出現した長大な帯雲です。一番下が１１：２４、中央線で八王子へ向かう車内から見た帯雲。八王子へ向かう間中えんえんと続いていました。二枚目以降は八王子駅ビルの屋上から。雲は富士山の左側を通って来ていました。最後が日没後の１６：４６です。
当時はまだ雲初心者でわかりませんでしたが、実はこれが歴史上稀に見る規模の帯雲だったのです。帯雲の場合は震源が両端、または両端のうちのどちらかにあるといいます。そして、雲が大きいほど地震の規模も大きいと。が、これだけの長大さというのに、この雲の場合、今までこれが対応地震！といった確実な結果が報告されていませんでした。私もずっとこの雲のことが胸にわだかまっていました。
先日、このブログの【地震雲４０　スマトラ特有の雲】にiriya様がコメントして下さり、この雲を検証してご自身のＨＰに載せられたと教えて下さいました。拝見して驚きました。ちょっとどきどきしましたよ。なんと、この雲は昨年暮れのスマトラ島沖地震Ｍ９の前兆だったのです。
なぜそれがわかるかというと、iriya様は衛星画像からの地震予知に取り組んでいらして、この帯雲の一方の端が、スマトラ地震の震源地だったことに気づかれたのでした。なんでそんな明快なことが当時わからなかったかと、不思議に思われる方もいられるでしょうけれど、地震雲の認知さえままならない時に、衛星画像から前兆をキャッチするなど、ほんの一部の方々の間で始められたばかりでした。国内の検証だけで精一杯。とても国外へまで目を向けられる状況ではありませんでした。
コメントを頂いてわかったのですが、iriya様もまだ当時は観測を始められたばかりでした。様々な情報が身につき、各種の地震を経験した今だからわかってきたことなのです。iriya様のＨＰには、そうした衛星画像からの地震予知と、検証結果が詳細に載せられています。
とても綺麗なサイトです。興味のある方は、【地震雲４０　スマトラ特有の雲】のコメント内に、サイトへの行き方を書いて下さっていますから、お訪ねになってください。