歴史2 【立川市玄武山普済寺】
東京都立川市にある建長寺派臨済宗寺院普済寺様です。10年前放火にあって伽藍を焼失し再建。昨年10月に落慶法要が営まれての現在の普済寺様です。ここが中世鎌倉期に立川氏館跡といわれていたことから、再建に先立って遺跡発掘調査が行われ、その時に出土した経石を、このブログで【歴史1 立川の経石】として紹介させていただきました。
昨日6日、その経石の見学会を催し、その後普済寺様へまわり、境内を拝見させていただきました。一枚目の写真は金堂全景。二枚目は境内にある国宝「六面幢(ろくめんとう)」を遠望したもの。「六面幢」というのは、緑泥片岩の大きな石板六枚それぞれに、多聞天、持国天など天部の仏様を浮き彫りにしたもの。野晒しでは破損が著しいため、現在は鞘堂のなかに収められています。その手前にある石造の観音様を私は好きで、発掘調査時、ここによく佇んで拝させていただきました。和尚様がご自分で重機を動かして造園をされているという苑池に二羽、鴨がきてのんびり日向ぼっこをしたり泳いだりしていました。
再建された伽藍は、写真のようにとても素晴らしいもので、鎌倉期の寺院がそうであったように、文化の中枢を担う寺院という役割を意識された和尚様の、なみなみならぬご覚悟が窺われます。
東京にこんな雅な寺院があったかと驚かれる方続出のお寺様です。8日には花まつり、15日~17日には客殿で大陶芸展が開かれますので、物見遊山がてら訪ねられるのもいいと思います。
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