地震雲209 【10月1日千葉県北西部M3.9,千葉県東方沖M4.3,房総半島南東沖M3.4までの空】
28日午後、10羽前後のカラスが電線や電柱のてっぺんに集結して一斉に同じ姿勢で南東を向いて静止。一羽だけが間延びしたような、弱々しいような、いつもと違ったおかしな鳴きかたをしていたかと思うと、しばらくしてピタッと止み、それからシーンとなりました。
静寂は10分だったか20分だったか、よく覚えていませんが、カラスにしては異常な長さで続き、その間全部がまったく同じ姿勢を保ったままでした。南東になにか異変が、と思いました。画像二枚目はそのときのようすで、15:50撮影です。
一枚目はその日の朝、8:45の撮影です。南東に爆発したような形状の雲が現われました。これは瞬時にして起きる現象で、始まると同時にみるみる発達し、規模が拡大します。動画を見るように、手にとるようにわかる動きです。いくところまでいくと周辺がぼやけて、あとはただの雲の広がりとなるので、その数分に満たない時間を見ていなかったら気がつかない形状です。発生の直前雲です。福岡地震のときはリアルタイムに、千葉県北西部M6のときは早朝観測、夕刻の発震でした。それでこの雲もすぐ結果がでると思ったのですが・・・
三枚目はその夜で21:16、東の千葉方向を向いて撮った画像です。千葉方向一帯に発光が見られ、南東(右のこんもりした森のあたり)から前兆雲が発生しています。
四枚目は翌日29日22:49。南東からまた雲が発生しています。
五枚目は30日20:22、発光がまた見られました。
28日の時点でじきに発震と思いましたが、結果がでないまま、夜になると雲や発光の前兆の夜空となる日が3日続きました。
【10月1日12:00 千葉県北西部M3.9】【10月1日14:06 千葉県東方沖M4.3】【10月1日16:42 房総半島南東沖M3.4】が発生しました。すべて南東ラインの地震です。前兆から発震までのスパンの長さは、群発によるものでした。群発や規模が大きなものは、前兆観測から発生まで期間が長くなります。連夜の観測で「おかしい」「おかしい」と思いつつ、大きくなければいいけれどと思っていました。
最後の一枚は発震後の夜空です。余韻で赤い発光が残っていますが、空のクリアさがそれまでと違うことを確かめていただけますでしょうか。
Comments
chami様、おはようございます。
ほんとうに、あの夜は不気味で、私も始めての経験で、精神的にまいってしまいました。
chami様お一人が唯一の共有体験者で、あのときchami様がいらして下さらなかったら、きっと未だに何かを引きずっていたと思います。
いざというとき、人の心が、人と人との交流が如何に人を助けるか、被災したときに何が一番大切かは物資よりも人心と思うようになったのは、あの夜が原点です。ほんとうに有難うございました。
雲は不気味ですが、だからこそ得られる暖かさは偉大ですね。これからもよろしくお願いいたします。
でも、chami様もあまりタフではいられないようだから、くれぐれも無理なさらないで下さい!
Posted by: ゆりこ | October 06, 2005 08:50
ゆりこ様、今晩は。いつもありがとうございます。千葉北西部の空を、拝見させていただきました。何度見ても、すごい迫力に押さえ込まれるようです。あの夜があったから、ゆりこ様とサイトを通じて観察できたから、今があるのだと思っています。ありがとうございます。空の観測は、8月から始めたばかりで、まだまだ分からない事だらけです。
私の、千葉北西部は、3枚目の写真の空でした。曇り空なのに所々に穴のある変な空、全体的な印象の悪さがありました。あの頃は、写真画像として残っていなかったので、ゆりこ様の空で、また心に刻みます。忘れないように。また、これからもどうぞよろしくお願いします。
Posted by: chami@船橋 | October 06, 2005 02:05