地震雲423 【8月9日東海道南方沖M6.9→11日駿河湾M6.6→13日八丈島東方沖M6.6】への空4 ≪八月発震まで≫
8月4日
8月5日(撮れませんでしたが、この日は溶鉱炉の中のような灼熱色の強烈な夕焼けでした。)
8月6日
8月7日
8月9日
8月10日
8月11日
8月に入ってからの連日の顕著な空というのはそれほどなかった気がします。あったら何があっても撮っているはずですから。この「何があっても撮る」「撮るのに振り回される」・・・、が大きな地震前兆のバロメーターですね。
代わりに顕著だったのが夜の空。それは連日の月の虹色の光冠(9日23:43画像)と、南西の駿河湾方向の白い発光でした。
日付順に説明させていただきます。
8月4日
南西から北東に延びる長い断層状の雲。中におそらくコッペパン状の太い帯雲放射と思われる帯雲の一本が赤く焼けたのが見えていました。二枚目がそのアップです。長い断層状も不審ですが、このコッペパン状の太い帯雲は危険です。しかも赤く焼けて・・・。当地からは低空で見えにくく、全貌がわからないのでもどかしかったのですが、神奈川あたりではどのように見えていたのでしょう。
8月5日
この日は出先で撮れなかったのですが、まるで溶鉱炉の中で溶けた鉱物がしたたっているかのような強烈な夕焼けがありました。観ていて唖然とする凄さです。何、この空・・・と思いつつ、カメラを持っていない悔しさを噛みしめました。
この夜から南西の白い発光に気がつきました。
8月6日
前夜と同じく南西の白い発光。煙があがっているかのような不審な雲。なんだか不穏度が増しているような・・・という気がしつつ撮ったのを覚えています。
8月7日
朝、青い空に白い雲の、スマトラ地震前兆時に見慣れた危険な空(9:05画像)。?と、緊張しました。青い空に白い雲というととてもノーマルな平和の象徴の空のように思えますが、雲の形状によっては危険な空なのです。9:05画像のように部分部分に洗濯板状の模様が混じっていたり、一番下の11日画像のような細かい漣状(千鳥状と私は呼んでいますが・・・)がある空のことです。
この日はその後出掛けて、その帰宅時、ふと空をみあげたら洗濯板状の横縞が線路の枕木よりも太い幅の横縞になっている雲があってぎょっとしました。これはM6規模前兆です。まさかという思いで急いで家に帰り、デジカメを持っていつもの場所に撮りに出ました。それで撮ったのが13:44画像です。枕木状の横縞はすでに崩れていて撮れませんでしたが、画面右上の四角っぽく区切られている部分がその名残りです。みつけた当初は区切られてなくて長い枕木そのままの形でした。
ただご覧のようにこの日の空は全域騒然として、この枕木状横縞がどこの方位での不審か識別できませんでした。
そして、この日はその後もずっと不穏で、それこそ撮るのに追われる一日。17:52画像では南西から不審な灰色雲が噴き上がっています。レリーフ状に白いエッジができるのは磁気性が強い雲だからで、ただの雨雲ではありません。
【8月9日19:56 東海道南方沖M6.9】発生
9日は地震予知のサイトで、各地で水平虹の観測報告がありました。水平虹というのは地震前兆で最も危険な部類に入る虹で、ふつうの虹と違って真横一直線の虹です。環水平アークというのが正式名称らしいのですが、「水平虹」で検索されるとたくさん事例がでます。
8日、9日の空を撮っていないし、記憶にないのでそんなに顕著な前兆があったのではないような・・・。当地での直前前兆としては7日の空だったのですね。やはりスマトラ地震時の前兆で覚えた「青い空に白い雲」は危険でした。
8月9日23:45と、8月10日00:23の画像は、発震があって震源地の方向はどうなっているのかしらと思って撮った空です。地獄谷のような勢いで刻々と形を変えて雲が噴き上がっていました。これを見て、?、前兆はまだ収まっていない・・・、後続があるかも・・・と心配になりました。
【8月11日5:07 駿河湾M6.6】発生
8月11日16:12画像は、駿河湾M6.6があったあとに現れた「青い空に白い雲」のスマトラ地震時に見た危険な前兆の空です。まさか・・・、と思いました。だって、東海道南方沖があって、駿河湾があってと、M6規模が続いたわけですから、まだ何かあるなんて思えませんよね。
【8月13日7:49 八丈島東方沖M6.5】発生
11日の「青い空に白い雲」はこの地震の前兆だったようです。
■まとめ
私は、大きな地震の前には必ず顕著な「これだ!」と決めていいような凄い雲が出現するものと思っていました。阪神淡路大震災のときも、岩手内陸地震のときも、怖いくらいにレリーフ焼けをした巨大な放射状雲が報告されていましたから。
が、それはどこかでは観測されていたかもしれませんが、地域が限られていて、日本全国の誰にでも認識できるものではなかったのです。で、当地ではご覧になっていただいたような「一連の不審な空」という実情でした。
顕著な雲がなかったから、直前予測まで至りませんでしたが、思っている形の雲が観測できなくても、振り返ってみれば前兆は確実にあったのです。そのバロメーターは、「撮らなくてはいられない」「撮るのに振り回される」空。こういうときは大きな地震が迫っていると考えなくてはいけないようです。そういう中で、やはり7月19日の巨大な虹は顕著な前兆でした。
今後は空全体の騒然さに惑わされずに、どの方位が一番不審か・・・、に心を澄まして、冷静に見ていくことにします。
大きな地震前兆は、直前だけでなく、一か月以上も前から空を騒がせています。本当は研究所みたいなそれに専念する場所を作って、撮った画像を日々チェックできればいいのですが・・・
個人では撮るのにやっと。画像処理すら追いつかない・・・、の現状では、注意して読めば把握できた南西の異常も、こうしてやっと解明した次第です。でも、振り返ることの大切さを感じています。
■もう一つのブログ≪孔雀のいる庭≫にこの記事を転載しました。まったく同じ内容ですが、少し大きな画像でご覧になれます。よかったらそちらをご覧ください。