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5. 地震は予知できるのです!!

 【2007年7月16日10:13 新潟中越沖地震M6.8】が発生してしまいました。

 2003年10月から、私は地震予知をめざして、地震雲の観点から空を撮っています。きっかけは、歩いていて前方に夕焼け色に染まった一本の太い立ち昇る雲を見たことでした。異様な光景にぎょっとして、急いで帰宅してネットを探ると、なんと、阪神淡路大震災の直前に見られたという雲に酷似。一週間以内にこの近辺で震災級の地震が起きるということになったのです。身体がぶるぶる震えました。

 結局、その雲は飛行機雲の名残りだったらしく、大地震に遭遇しないで済みましたが、そのときに地震雲という領域の存在を知りました。慣れてきた今は、ほんとうに地震前兆の立ち昇る雲と、飛行機雲の名残りとの違いは、見極めがつくようになっています。

 地震予知のサイトは、阪神淡路大震災以後、少しでも被害を軽減することができるならという願いのもとで、さまざまな方が立ち上げられています。そういう中の幾つかを巡り、紹介されている本を読んで、あとは毎日毎日雲を撮って経験を積み、4年目にはいりました。

 空を撮るようになって一年たった秋に新潟県中越地震が、冬にスマトラ大地震が起きました。一年の経験がある程度蓄積されてきたときに、前代未聞の地震と遭遇。前兆としては、これ以上はない経験をして、今に至っています。

 結論としていいますが、地震予知は可能です。私は雲の種類(形状や発生方向)で判断していますが、他に気象衛星画像から読んだり、大気中のイオンや電磁波、体感など、予知に使う手段はさまざまです。

 地球は生きています。通常私たちが立っている地面は不動ですが、地球内部ではマントルが対流し、プレートがぶつかり、躍動しているのです。物理的に、地球内部の活動で電磁波が発生するなど何かが起こり、それが大気中にも影響し、空にのぼって雲になる、或いは異常な色に空を染める・・・・など、あり得ると思います。いえ、ないと決め付ける方が不自然です。4年間空を観てきて、空の異常とその後に発生する地震との関わりを見てきて、そういうことが、今は自然に身体に滲みこんで感じられます。

 今回の地震ですが、私が勝手に地震雲の師とさせていただいている湘南のIKU氏という方が、気象衛星画像と15日の台風から見事に予知を成功させられました。気象衛星では、7月14日に現れた雲に「中越地震前の雲に酷似」と懸念され、15日の台風からは、「勢力を維持しながら関東の南海上を東進」するはずだった台風が、「東海沖あたりにさしかかったところで、急激に勢力を無くした」ことが、「台風23号の電磁気エネルギーが中越震源に受け渡された」ときと同じではないかとされたのです。

 IKU氏はそのことを、急遽ご自分のサイトで報告されました。いつもは夜一回だけの日々の更新が、その日は14:00に緊急更新されたのです。【懸念】と赤い文字を記されて。結果は、16日朝の新潟中越沖地震M6.8の発生となりました。URLをご紹介しておきます。是非、ご覧になっていただきたいと思います。http://homepage2.nifty.com/syounan_iku/footer_04.html

 地震は、自然現象の一端です。空も、雲も、気象も、すべて自然現象です。関係ないというほうが不自然です。これほどのことが地震学会や国を治める方々のあいだで認知されていないことを不思議に思います。

 私はこれを政府がしたならどんなにいいだろうと、いつも思います。以前勤めていた羽田空港にあった管制塔のようなものを各自治体に備えて、交代制で常時空を監視するシステムをつくったら、絶対に地震予知ができると思います。いつか、それができるまで、民間の私たちがボランティアで頑張るつもりです。たぶん、IKU氏はじめ、皆様同感と思います。

 私が「写大」を出て写真の道に進んだことは先に記しました。技術では問題ありませんでしたが、写真について、私はどうしても肌に馴染むものをもつことができませんでした。私が写真を志したのは、早逝した父がカメラマンだったからという、家の事情からでした。好きだった国文の道をあきらめて。ですから、技術をいくら身につけても、同級生のようには希望に燃えて写真を撮ることができませんでした。文学少女の習性で、何のために撮るか・・・など考えてしまうと、写真を撮る意義が見出せず、ずっと苦しみました。どんなに羽田でいいお仕事をさせていただいても、心は枯渇したままでした。

 遺跡の仕事で、発掘された遺物写真を撮らせていただくようになったときに、はじめて写真を楽しいと思いました。でも、それも、現場から離れたら機会自体が失われます。

 雲を撮るようになって、はじめて、私は写真を撮ることに正々堂々の使命感を覚えられるようになりました。「撮る」という行為の背後に見え隠れする「盗る」といううしろめたい響きから、はじめて解放されることができました。その上、それが地震予知に役立つのです。毎日毎日空を観て、荘厳に繰り返される自然現象の真っ只中に身を置いて、撮っています。

 新潟地震のような規模の地震は、「一ヶ月くらい前に異常に強烈な夕焼けや朝焼けが観測され、同時に水平虹という非常に珍しい虹が各地で頻繁に観測され、そうしたあとに地震の発生」となります。

 6月15日頃から水平虹の観測が報告されはじめ、16日と17日に異常夕焼けが観測されました。これは・・・と、緊張しました。地震を待つわけではありませんが、7月にはいって、まだ発生しない・・・と、無いのを不思議な面持ちで空を眺める日が続きました。そして、はたして新潟で発震。綿密に何日の何時とまでは無理ですが、情報が多くなればなるほど確実性は高くなります。国家単位なら、どんなに情報が綿密になるでしょう。そして、危険となったときの誘導を、どんなにか有効に活用することができるでしょう。逃げるなり、水を蓄えるなり、何かはできます。

 地震は予知できるのです。もう一つのブログでは、地震雲の写真を主に載せています。よかったらご覧になってください。今回の新潟中越沖地震前兆についてもまとめました。
http://ginrei.air-nifty.com/ 

織田百合子Official Website http://www.odayuriko.com/

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