« 2008.3.12 HP【寺院揺曳】最終回をアップしました。夢窓疎石が横須賀に庵を結んだ場所は現在米軍基地の中。その意味を考えたら一つの結論に達しました。 | Main | 2008.3.14 源氏物語千年紀情報・・・紫式部が生きた時代の考古学展! »

2008.3.13 名古屋市博物館に「紫式部日記絵詞」が出ています!!

 「紫式部日記絵詞」は、国宝「源氏物語絵巻」ほど見る機会がありません。それが、今、名古屋市博物館で開催中の開館30周年記念特別展「茶人のまなざし 森川如春庵の世界」展に出展されているそうです。
http://www.museum.city.nagoya.jp/tenji080301.html
「森川如春庵の世界」展は終了しました!

 名古屋市博物館のサイトからの引用ですが、「森川如春庵(1887~1980)は、益田鈍翁らとともに佐竹本三十六歌仙絵巻の切断に立ち会い、巻頭の『柿本人麿』を引き当てた人物として、あるいは今は切断されてそれぞれ国宝や重要文化財に指定されている紫式部日記絵詞の発見者として知られています」。

 この森川如春庵氏の蒐集品が一括して名古屋市博物館に移管しているそうです。開催中の展覧会は、それを軸に、他の所蔵品となっているものも含めての、森川如春庵氏の世界を再現しようとするものだそうです。

 「紫式部日記絵詞」は発見されたときは一巻の巻子本でした。発見者にちなんで森川本と呼ばれたそうです。益田鈍翁氏が購入するにあたって裁断され、現在五島美術館等の展覧会で観るような、一段ごとのものになっています。切断の際の状況もサイトで紹介されていますが、勇気がいったでしょうね。
http://www.gotoh-museum.or.jp/collection/index.html

 去年の徳川美術館での「王朝美の精華 石山切展」に行ったとき、拝聴した福田行雄氏のご講演で、このときは『西本願寺本三十六人家集』から、「伊勢集」と「貫之集 下」を切断した際のエピソードを伺いました。このときも益田鈍翁氏がかかわってらして、福田氏の祖父でいられる田中親美氏がこの二つの集と決められたそうです。石山切とは、この二つの集をいいます。
http://www.tokugawa-art-museum.jp/special/2007/05/index.html

 名古屋市博物館に行きたいと思っているのですが、時間の融通がつかなくて無理になりそう・・・。五島美術館所蔵なので、何回か観てはいますし、五島美術館ならこれからも機会がありそうだし・・・で、決めかねています。それにしても、古美術蒐集家の世界って、凄いですね。

織田百合子Official Webcitehttp://www.odayuriko.com/

|

« 2008.3.12 HP【寺院揺曳】最終回をアップしました。夢窓疎石が横須賀に庵を結んだ場所は現在米軍基地の中。その意味を考えたら一つの結論に達しました。 | Main | 2008.3.14 源氏物語千年紀情報・・・紫式部が生きた時代の考古学展! »