2008.3.17 源氏物語千年紀情報・・・石清水八幡宮の文化講演会
期日が迫っているし、今は京都まで出かけている余裕がないので、私自身はあきらめていますが、魅力溢れるイベントですのでご紹介させていただきます。以下、引用です。
●第三回文化講演会 お宮を語る「神社と源氏物語」
九州に下り育った夕顔の娘である玉鬘が都に上り、まず参詣した男山山上に鎮座する石清水八幡宮において、神楽の調べと講演、パネルディスカッションを開催。紫式部が生きた平安時代にタイムスリップする楽しいひとときをお過ごしください。
神楽の調べ : - 庭燎・あぢめ作法 -
展示文化財解説 田中君於氏(石清水八幡宮研究所主任研究員)
講演会 : テーマ 「源氏物語と八幡宮」
講演1 坂井輝久氏(京都新聞文化報道部編集委員)
講演2 生井真理子氏(同志社大学非常勤講師)
パネルディスカッション:坂井輝久氏 生井真理子氏 田中君於氏
開催日:平成20年3月23日(日曜日) 午後1時~午後5時
場所:石清水八幡宮 青少年文化体育研修センター及び清峯殿(八幡市八幡)
料金:無料
お問合せ:石清水八幡宮 電話:075-981-3001
以前、長く私は石清水八幡宮に参詣することに躊躇していました。それは、『徒然草』に、仁和寺の老僧が参詣したとき、石清水八幡宮の本殿は山上にあるのに、麓の末社も立派な造りだった為、それを本殿と思いこんで参拝し、山へは登らずに帰って恥をかいたという話があるのが胸に残っていて、私も行ってそんなことになったら大変という思いがあったからです。おかしいでしょ(笑)。
その後、所属させていただいていた「日本歴史文化学会」主催のシンポジウムが石清水八幡宮で行われたときに、会場が山上の会館だったので、これなら絶対間違うことはないと安心して参加。無事、参詣することを果たしました。ほっとしています。http://www.iwashimizu.or.jp/index/toppageh2002.htm
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E6%B8%85%E6%B0%B4%E5%85%AB%E5%B9%A1%E5%AE%AE
23日の文化講演会で惹かれるのは、「神楽の調べ : - 庭燎・あぢめ作法 -」です。庭燎は、「にわび」と読みます。本来は宮中の賢所の観る者の誰もいない庭で、楽人たちだけが座り、楽を奏して神との交感をはかるという御神楽です。途中、人長(にんじょう)という、白い装束をつけて榊の枝をもった舞人が進みでて、中央に焚かれた焚き火に榊をかざしながら、神の降臨を祈りつつ舞うのです。
誰も観ることのできない、厳かなことこの上ない神事ということで、想像するだけでもぞっとする崇高な空間。憧れていました。それが思いもかけず観ることができたのは、国立劇場で「初めて」という上演があったからでした。早々にチケットを購入して、身を固くしつつ観て参りました。
その後、テレビで、東京国際フォーラムでの公演が放映されたことがあり、ビデオに撮りました。が、なにしろビデオ。劣化して、早くCDに移さなくてはと思っています。このビデオを菱川善夫先生にお送りさせていただいたとき、国文学をされていた方ならではの深い読みの感激のお便りをいただき、私も感激した思い出があります。
神秘な神楽の世界は魅惑的です。この世界には、高橋文二先生からのご教示で嵌まりました。高橋先生の『物語鎮魂論』には、「『神楽歌』の世界」という一章があります。とても素敵なご文章です。その高橋先生は、先の石清水八幡宮での放生会では、山折哲雄氏とご一緒に衣冠束帯の装束をつけられて参列されました。お写真を見せていただきましたが、とてもしっくりと似合ってらっしゃいました。
神楽歌は、日本コロンビア社から、『日本古代歌謡の世界』というCDの4枚組が発売されています。少々お値段ははりますが、阿知女作法(あじめのさほう)から東遊び(あづまあそび)、久米歌など、古代歌謡が一切収められていて、とても有難いセットです。
織田百合子Official Webcitehttp://www.odayuriko.com/