2008.4.24 七月に源氏物語写本の歴史についての講座を考えています!
七月の初めに八王子で源氏物語写本の歴史についての講座を考えています。
タイトルは、「写真で見る 源氏物語写本の歴史」。副題は、「鎌倉で二大写本のひとつの『河内本源氏物語』ができるまで」。
私の原点はカメラマンです。好きで鎌倉を撮って歩いて、鎌倉に一級の源氏物語文化があるというこのテーマに突き当たりました。
京都で生まれた『源氏物語』。なのでどうしても『源氏物語』は京都のもの・・・みたいに、東国育ちの私なんか、ちょっとひがんでいました。
でも、鎌倉にもれっきとした『源氏物語』文化があったのです!! それは、二大写本の一方の雄である『河内本源氏物語』。もう一方の雄は、藤原定家校訂の『青表紙本源氏物語』です。こちらは京都で成立しました。
『河内本源氏物語』自体は残っていませんが、その写本のうちの最も由緒正しいとされるのが、北条実時書写の、『尾州家河内本源氏物語』です。こちらは現在、名古屋市の蓬左文庫の所蔵で、重要文化財です。鎌倉が滅亡したために流出したのでした。
北条実時は金沢文庫の創設者。冒頭に載せた写真は、その金沢文庫のある称名寺境内です。実時の邸宅があった場所から、苑池を見おろして撮ったものです。実時が見ただろう光景として・・・
『源氏物語』の二大写本の一つである『河内本源氏物語』は、校訂者源光行が鎌倉に下向したために、鎌倉で成立しました。金沢文庫はその終着点です。
京都→鎌倉→金沢文庫という流れを、今まで撮り溜めた写真をご紹介しながら、説明させていただく講座にしたいと考えています。詳細はこれから練ります。とりあえず、写真をピックアップして、パワーポイント処理しなくては!! 忙しくなりそうです。
織田百合子Official Website http://www.odayuriko.com/