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2008.7.13 写真展【写真でたどる源氏物語の歴史―鎌倉で『河内本源氏物語』ができるまで―】を開くことにしました! 9

230_2  DMを作ることにしました。これは昨年の東京国際ブックフェアで駅などに広告として置くDM葉書を引き受けてくださる会社が出展されていて、気にとめていたからです。本を刊行する段階になったら利用してみようかなと。今年、なんとなく去年の賑わいがないと感じたのは、この会社がなかったことと、あと、グーグルも見当たりませんでしたね。電子書籍が漫画にばかりターゲットを絞っているのが気になって、今年の規模の縮小を感じたのですが、やはりどこか違います。ほんとうは今日聴きたい講演があってもう一度行く予定をしていたのですが、どうしても気が乗らなくて、代わりにDM制作になりました。

 駅での配布はともかく、あともう二か月を切っているわけですから、写真展のご案内はもう印刷に入らなければなりません。それで、急遽思い立って今日作ることにしました。そうしたら、お伝えしたい内容が豊富なものですから、ふつうの葉書サイズでは無理。二枚並べた形の大きなサイズで作るしかないことになりました。

 まず、写真を選んで、説明の文章をワードで書いて・・・とそこまでして、娘に頼みました。自分でイラストレーターを駆使できればいいのですが、できなくて。こういうときになると頼まなければならないのが面倒で、「私もイラストレーターを習おうかな」と主人にいうと、「君は無理だよ」とあっさり言われてしまいました。娘の作業を見ていて自分でもそう思っています。フォトショップは何とか必要な作業はできますが、イラストレーターは根本的に数字に強くないと駄目ですね。娘は数字に強いからイラストレーターは苦でないらしく、代わりにフォトショップの方が嫌いのようです。

 写真はそのDM用に選んだものです。写真展の主旨を説明して、「紫式部の『源氏物語』が藤原定家校訂の『青表紙本源氏物語』になり、源光行・親行親子校訂の『河内本源氏物語』になり、北条実時書写の『尾州家河内本源氏物語』になっていく過程を、定家・光行・親行・実時といった方々の足跡を追うかたちで構成しました。」と記しました。写真はその実時が眺めた光景です。説明には、「写真は横浜市金沢区にある称名寺の苑庭です。称名寺は金沢文庫と同じく北条実時の創建です。実時の邸宅があった場所から望んで撮りました。実時はこうした光景を見ながら源氏物語の書写を思ったのでしょうか。」と書きました。娘はその説明をシャドーをつけた文字で池の水面に入れてくれました。

 実時の邸宅は池より少し高台になった平場に建っていました。かつては旧い金沢文庫が建っていたところです。取り壊されて、今は称名寺とは隧道でつながる新しい文庫になっていますが、私が文庫に興味をもって通いはじめた頃はまだ旧い建物でした。入ると擦り切れて壊れそうな木の階段があって、その踊り場に大きな仏像が置かれていて・・・といかめしいばかりの雰囲気でした。今はそのほとけさまも新しい展示室のガラスのケース内に安置され、火災などから守られています。

 DMはとにかく来週中には印刷仕上げて発送に入りたいと考えています。ご希望がありましたら送らせていただきます。メールでお一報ください。

織田百合子Official Website http://www.odayuriko.com/(【古典と風景】に称名寺の項があります。)

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