2008.7.28 写真展【写真でたどる源氏物語の歴史―鎌倉で『河内本源氏物語』ができるまで―】を開くことにしました! 16
DMの印刷が仕上がって届きました。とても綺麗です(自画自賛・・・)。写真と文章を娘に渡してデザイン処理してもらったものです。印刷はネットで京都の印刷所にお願いしました。
この写真展はあまり知られていない鎌倉の源氏物語文化を、少しでも皆様に知っていただいて、できたら、鎌倉で、鎌倉の源氏物語を祝う源氏物語千年紀のシンポジウムを開きたい一心で企画しました。
なので、訴えたいことがたくさんで、まず、①紫式部の原本がないこと、②写本によって現在読むことができること、③藤原定家校訂の『青表紙本源氏物語』と源光行校訂の『河内本源氏物語』は二大写本ということ、④『青表紙本源氏物語』は京都で、『河内本源氏物語』は鎌倉で成立したこと、⑤金沢文庫創設者の北条実時によって書写された『尾州家河内本源氏物語』は、完成した間もない『河内本源氏物語』を借りて書写した由緒ある写本ということ、⑥今年は源氏物語千年紀であると同時に、『尾州家河内本源氏物語』の750年記念の年であること・・・等々です。
それを、一生懸命切り詰めて書いたのが、葉書の右側の文章です。切り詰めても、結局はこれだけのスペースをとって、文字がかなり小さくなってしまいました。
写真は称名寺境内の苑庭で、実時の邸宅があった場所から望んで撮りました。実時も窓際に佇みながらこうした光景を見ていたのだと思います。そんなとき、源氏物語について考えたことあったでしょう。そんなことを写真の説明として渡したら、娘が池のなかに浮かべて影をつけて読みやすくしてくれました。
まだ全部の写真のキャプションができていないので、葉書の発送は来月早々になるでしょう。ご希望がありましたら送らせていただきますので、メールでお伝えください。
所属している短歌結社月光の会の黒田和美さんが逝去されました。心身ともにとても美しい方でした。主宰の福島泰樹先生と早稲田短歌会でご一緒されていて、楚々とした奥床しい風情とは裏腹のとてつもない気骨をお持ちでいられました。大好きな方でした。朝、訃報を受けて気持が沈んで、ほんとうのところ写真展への意欲も消えてしまいました。でも、そんなことを言っていられないと自分を鼓舞してこのブログを書いています。きっと、黒田さんも応援してくださると思って・・・。辛いですね。
織田百合子Official Website http://www.odayuriko.com/