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2008.7.18 写真展【写真でたどる源氏物語の歴史―鎌倉で『河内本源氏物語』ができるまで―】を開くことにしました! 11

57 59  鶴岡八幡宮の御鎮座祭の写真です。フィルムカメラで撮っていたので、お紹介したくてもできずにいました。やっと昨日スキャナー取り込みができました。

 これは毎年12月16日の夜、境内の舞殿前で行われる御神楽の神事です。頼朝の時代からえんえんと行われ、800年の歴史をもっています。コロンビアのCD『日本古代歌謡の世界』の解説書の「其駒揚拍子」という御神楽の項に、毎年それが演目として行われると書いてあり、知りました。

 12月16日といったらもう真冬です。しかも、夜。ダウンコートに身を包んで、それでも寒さに震えながら管絃をする方や巫女さん方が来られるのを待ちました。

 何回か行きましたが、これは最初の年の撮影です。神事ですのでフラッシュ、ストロボの類は禁止されています。手ブレはともかく、巫女さんや人長の方の舞はスローシャッターで切るともう幽玄の世界。それはそれとして雰囲気が醸しだされるので良しとすることにしました。

 鎌倉は武士の都というイメージが強いのですが、頼朝当時からこうした雅な文化が並行してありました。東大寺のお水とりでも、寄進者として頼朝の名前が読み上げられる部分があります。以前、何かの記念祭で、そのお水とりの神事が鶴岡八幡宮の境内で奉納されたことがありました。東大寺での行事をそっくりそのまま鶴岡八幡宮でしたのです。このときも夜でした。神秘なことこのうえない経験でした。鶴岡八幡宮というと初詣とか、そういった賑わいの方にしか現代の人は馴染みがないようですが、神事の世界では今もえんえんと神秘で雅な伝統が引き継がれています。これも鎌倉なのです。

織田百合子Official Website http://www.odayuriko.com/

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