2008.10.8 ノーベル物理学賞・化学賞のご受賞おめでとうございます!!
昨日ノーベル物理学賞に、今年は日本の南部陽一郎・米シカゴ大学名誉教授、日本学術振興会の小林誠理事、京都産業大学の益川敏英教授の三人の方の受賞が決まりました。
と、思ったら、今日また今度は化学賞に下村脩・米ボストン大名誉教授がご受賞とのニュース。こんなにたくさんの方が一挙に・・・なんて驚きました。
物理学賞というと私には懐かしい思い出があります。中学のとき、『旅人』を拝読して以来、私は湯川秀樹先生の大ファンでした。もしかしたら、たぶん、はじめて熱狂した「哲学者」・・・、人生の指針になった人・・・かもしれません。もうほんとうに「好き」でした。物理ではなく、文学で、哲学で・・・
その後、高校になって朝永振一郎先生が同じく物理学賞を受賞され、湯川先生からの繋がりで迷うことなく、というよりわくわくして『量子力学的世界像』と『鏡のなかの世界』を刊行されるとすぐ買い求めて熱中して読みました。
私は物理や数学は苦手です。でも、これらの方々のご著書は物理や数学といった範疇を超えて、とても温かい人間の世界で、そこに研究や発見の楽しみが語られているんです。量子の世界など、読んでわかったつもりでも、ほんとうは何もわかっていないと思います。だって、朝永先生の「光子がどうとか・・・」なんて、図解されてわかったところでその出入りがわかっただけ。何の意味も私にはありません。なのに楽しいのは、先生方の探究心のそれはそれは人間的なこと! その一事に尽きますよね。
ここで数学と挙げたのは、同じく高一のときに、やはり夢中になっていた小林秀雄氏が数学者の岡潔先生と対談されて、その『人間の建設』というご本にそれは深く啓蒙された記憶があるからです。
これらの方々のご著書には、どんな文学者にも劣らないというより、もしかしたらどんな文学者よりも熱い文学魂がある・・・と私は思っています。
最近、それを感じたのは網野善彦先生で、網野先生のご著書も夢中になって網羅して拝読しました。新聞だったと思いますが、詩人の荒川洋治氏が「どんな文学者よりも熱い文体」「面白い」と絶賛されていましたが、何かにとりつかれて探究する方の文章って、どうしてこんなにいいんでしょう。
そんなことを思っていた時期がありました。久々の物理学賞ご受賞のニュースで懐かしくそんなことを思い出しました。

