2009.2.28 室内で写真撮影をするための「小さなスタジオ」が届きました!!
昨日、注文していた「フォトスタジオ ミニ」が届きました。名前のとおりに「フォトスタジオ」です。それが「ミニ」というのはミニサイズということ。「50㎝×50㎝」の小ささで、卓上に置いて撮影できる優れもの。先日知人に誘われて行ったギフトショー(会場:ビッグサイト)でみつけて、思わず購入してしまったものです。
私の原点は写真です。でも、もっと原点をたどると、「室内での撮影」だってことに最近気づきました。どんなに綺麗な景色を撮っても心が満足しないんです。なんだろうってずうっと考えていて、「光線だ!!」と気がつきました。出先統監督のアニメ「Genji」を見ていてのインスピレーションです。
出崎監督のあのアニメはスタジオ写真撮影の光線の技法が駆使されています。私が『源氏物語』とは別にとても近しみを感じて見ているのは、あの光線の状況になんです。凄く心が潤います。なんだかとても懐かしくてずっと、「何だろう、この郷愁感は」と思っていました。ただ画面が綺麗だけでは済まない、私のなかのこだわりです。
昔、カメラマンだった父は写真サークルを主宰していて、毎月一回、自宅でモデルさんの撮影会を催していました。その為に、家には、畳のお座敷に、天井からかけた「ホリゾント」が設置してありました。ふつうに暮している部屋なのに、撮影会の日になると私と妹は追い出されて、ホリゾントがおろされ、本格的な写真館さながらのスタジオに変貌です。
ホリゾントというのは、写真スタジオに行くとある、あの天井から床までおろす長い背景紙のことです。モデルさんがポーズとるのに十分な大きさですから、そんなものが室内にある暮らしが如何に変わっているか想像がつきますでしょ。でも、私と妹にとってはそれが日常でした。
そんなこともあってか、中野坂上にあった東京写真短期大学(現・東京工芸大学)の写真技術科に入学したときは、何も考えることなく「広告写真部」に入部しました。これも、スタジオなど室内で、自分でライティングして光源を設定する撮影方法が主です。
私にとって風景とか目の前にあるものを撮るのは、感覚的に「私の写真」ではないんです。でも、世の中には綺麗な風景、素晴らしい世界・・・がありますよね。でも、いくらそういうものを撮っても心が満たされない・・・。どうしてだろうって、ずうっと、それこそ仕事で写真を撮らなくなって、自分勝手に撮っていい環境になってずうっと考え続けていました。さながら自分探しの旅みたいに、結構苦しかったんですよ(笑)
それが、「光源だ!」と気づいたのは、ほんとうに出崎監督のお蔭かもしれません。自分で調整する光源の美しさ! 自分で世界を作ることのほれぼれとした満足感! これはもうほんとうに至福です。
そんなときにギフトショーでこの「フォトスタジオ ミニ」と出会ったんです。お値段も、こんなものを家の中のどこに置くかも考えずに、思わず買ってしまいました。そして昨日届いたのを今朝開けて、最初に撮った写真が冒頭の孔雀です。ただ設置して、光源をONにして、カメラを構えて、シャッターを押しただけの、何の工夫もない1ショットです。でも、この「ミニ」がなかったら、こんなライティングを作るのは大変なんですよ! 最初の一枚はこの孔雀の置物と決めていました。何の工夫もない、何の変哲もない一枚ですが、これから工夫して「私なりの写真」ができるよう、しばらく部屋には設置したままにすると家族に宣言してしまいました。
いつか、この「フォトスタジオ ミニ」自体を撮ってご紹介しますね。
http://www.odayuriko.com/(織田百合子HP「孔雀のいる庭」)