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2011.5.8 東日本大震災・・・空と雲からみる地震前兆の検証(3) 2010年7月・・・最大級の前兆雲が顕われました

●↓ 7月10日 反薄明光線が見られました。反薄明光線というのは、太陽の位置が低い早朝か夕刻に見られる現象で、厚い雲のうしろに太陽があるときに影となって延びる光芒をいいます。大気中の磁気が強いときにできるものとして、地震前兆と私は思っています。

この日の写真は夕刻なので、西側に太陽があり、そこから延びた反薄明光線(上の写真)が東に達して(下の写真)います。

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●↓ 7月12日 北東(震源地方向)発生の放射状の雲が夕焼けに染まりました。

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●↓ 7月15日朝 この日は朝から不穏でした。磁気性の強い大量の雲が北東(震源地方向)から発生し、空が騒然としていました。

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●↓ 7月15日午後 一枚目のこの雲が今回の東日本大震災の最大級の前兆雲と思っています。これは新潟県中越地震の前兆として関西の方が撮られた雲に酷似しており、見た瞬間、これは大変なことになると思ったのでした。私は撮った画像の保存には日付でタイトルをつけます。が、このときは日付に加えて「三陸沖の大きな震源」とわざわざ注記したほどでした。

広大な雲は収束点となる中心部の見分けがつきにくく、この雲も震源がどこか定め切れずに、当初は北(三陸沖)発生の雲かとばかり思っていました。震災の前兆として改めて見ると、中心は北東の震源地方向(画面中央)で、それが東側(画面右)では押し寄せる波のような綺麗な形状に、北側(画面左)では拡散して広がっているのでした。

三枚目は一時間後の北の状況。四枚目は西の状況です。このときもまだ西では延びた先端が一枚目の右端のように波が押し寄せるような綺麗な形状になっています。一応この時点での対応地震は【07/27 08:31 39.0N 142.3E  20k  M5.2  岩手県沖】になるのかもしれませんが、M5規模でいいのかなあ・・・という疑問が当時ずっと残りました。

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●↓ 7月17日朝 まだ北東発生の雲が続いています。磁気性が強いので朝焼けしました。一枚目の右下、東北地方一体の上空を灰色の雲が覆っています。この時期、こういう状態の雲を何度か観て気になっていました。新潟県中越地震のときに、震源地上空を覆う、というか、その一帯に溜まって見える雲が警戒という経験があったからです。

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●↓ 7月17日午後 夕刻も強い焼けを呈し、反薄明光線が観られました。

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●↓ 7月18日 反薄明光線(済みません。この写真は携帯で撮った記憶があるのですが、出先で曖昧。あるいはもしかしたら掲示板からお借りしたどなたかの写真かもしれません。もしそうだとしたら勝手に使わせていただいてしまいます。たぶん大丈夫と思いますが。)

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●↓ 7月20日 この時期はとにかく反薄明光線が頻繁に観られました。大気中に相当磁気が蔓延しているものと思って警戒心を強めていたのです。この日の長く延びた二本の黒い雲の影は不気味でした。

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↓ 上は日没方向の西ですが、反薄明光線は対極の反対側に達します。下はその画像で東側の状況です。

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↑この日の夕焼けは経験したことのないと思われるほどに、全身がずぶ濡れになって染まりそうな感覚の凄さでした。右端の縦に長い黒い影は上の反薄明光線の端っこです。

●↓ 7月29日 凄まじいくらいの朝焼けです。北東(震源地方向)発生の雲が、最初は赤く、時間経過とともに神々しい金色に染まりました。朝焼けは赤→金色、夕焼けは金色→赤、という順になります。地震前兆を思わなければ金色に焼けた雲は荘厳なばかりに美しく好きなのですが・・・

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新潟県中越地震のときの経験で、強烈な朝焼け・夕焼けが繰り返されることが震災級の地震への警戒バロメーターと思っています。それで、この時期の異常なまでの雲の焼け方、反薄明光線の頻出は、相当強い震源があるものと思って警戒心を強めていました。

そしてこの時期、海外で、
8月10日14時24分頃 南太平洋 M7.5
8月5日7時2分頃 ニューギニア付近 M7.0
7月24日8時15分頃 フィリピン付近 M7.2
7月24日7時51分頃 フィリピン付近 M7.3
7月24日7時8分頃 フィリピン付近 M7.1

といった異常ともいえるM7級の地震が多発しました。それで、異常な焼けの頻出はこれらのためと思い、一応警戒は解けたものと思ってしまっていました。

これをもうひとつの雲専用のブログ「ゆりこの銀嶺日誌」に記した朝焼け・夕焼けとの対応を転載させていただきますと、
●7月20日の夕焼け → 7月24日8時15分頃 フィリピン付近 M7.2・M7.3・M7.1
●7月29日の夕焼け → 8月5日7時2分頃 ニューギニア付近 M7.0
●8月8日の朝焼けと虹 → 8月10日14時24分頃 南太平洋 M7.5
となります。

今回の震災の不思議なのは、秋以降、冬になっても、直前にこれらのような強烈な朝焼け・夕焼けが観測されなかったことです。秋以降、仕事が忙しくなって、私は雲の観測を怠っていました。が、強烈な焼けは射しこんで部屋がオレンジに染まりますから気がつきます。それで空を見る余裕がなくても、部屋が染まったら注意・・・をずっと念頭に置いていたのです。が、なかったように記憶していますし、地震予知のための掲示板でも緊急を要するような前兆の報告はありませんでした。

それで、東日本大震災は、前兆といわれる従来の現象がほぼまったくなく、いきなり発震したかに思えたのですが、こうして検証してみた結果、半年以上も前に最大の前兆雲が出ていたのでした。これはM9という、誰も経験したことのない規模のためと思っています。未曾有のといわれる地震の前兆は、未知だったのです。

■この時期に発生した東北地方の地震を「地震の信号機」様サイトより
07/04 04:33 39.0N 140.9E  10k  M5.2  岩手県内陸南部
----- 06:32 39.0N 140.9E  10k  M3.2  岩手県内陸南部
07/05 06:56 39.6N 142.7E  30k  M6.3  岩手県沖
07/06 03:45 39.2N 141.0E  浅い M3.3  岩手県内陸南部
----- 21:22 38.7N 142.1E  50k  M3.7  宮城県沖
07/08 15:25 40.9N 142.5E  40k  M3.8  青森県東方沖
07/09 22:48 38.6N 142.0E  40k  M3.3  宮城県沖
07/10 03:32 40.4N 142.3E  40k  M3.9  岩手県沖
07/12 04:17 40.1N 142.1E  40k  M3.9  岩手県沖
----- 19:02 39.8N 142.3E  70k  M3.6  岩手県沖
07/13 21:00 41.2N 140.9E  10k  M3.2  青森県下北地方
07/17 19:01 38.9N 141.2E  80k  M3.9  岩手県内陸南部
07/18 10:52 38.9N 139.6E  10k  M3.6  山形県沖
07/20 11:13 37.1N 140.8E 100k  M3.5  福島県浜通り地方
07/25 09:35 39.8N 141.0E  浅い M2.7  岩手県内陸北部
07/27 08:31 39.0N 142.3E  20k  M5.2  岩手県沖
07/30 13:52 41.0N 142.0E  60k  M3.9  青森県東方沖
----- 17:21 37.1N 139.4E  浅い M2.5  福島県会津地方
07/31 06:23 40.6N 140.5E  10k  M3.1  青森県津軽南部
----- 23:37 39.2N 140.8E  10k  M3.6  岩手県内陸南部

■このブログの記事【2010.7.21 昨日20日の夕焼けは身体毎染まってまだ雫が垂れるような気がするほど綺麗でした! 対極の東まで届く光芒まで出て】より一部を追加転載させていただきます。当時のリアルタイム検証です。

ここのところ、朝焼け・夕焼けが連日のようにあって、大気が異常です。雲が焼けるというのは大気が強く磁気性を帯びているからです。なので、地震前兆としてのバロメーターになります。M3とかM4、もしくはM5くらいの規模では朝焼け・夕焼けにまでなりません。特に当地は内陸なので滅多に焼けません。

このブログでも10日の光芒、12日の夕焼け雲と、ご紹介してきましたが、そのあいだにももっと連日撮っています。特に15日早朝は坩堝の中のような凄い灼熱色の朝焼けが報告されていますし、18日には横浜で綺麗な彩雲(じつは水平虹)が観測されています。これほどの連日の朝焼け・夕焼けは新潟の中越地震の前のときに似た状況で危惧しています。15日の灼熱焼けと18日昼の水平虹のあと、18日22:04にニュージーランド付近でM7.2がありました。
http://www.yomiuri.co.jp/photonews/article.htm?ge=614&id=78669(18日の水平虹)

それで終わりかと思ったら、その後もまだ19日も20日も・・・。今朝、奈良県でM5.1の地震がありました。震源地がちょうど西南西にあたるので、昨日20日の火焔状の雲がその前兆だった可能性がありますが、でも、まだ今日も、昨日ほどではありませんが夕焼けがしていました。関西ではもっと強烈な焼け方の空が報告されています。懸念しつつようすをみています。

追記:その後、【7月23日06時06分頃 千葉県北東部 M5.3 震度5】【7月23日14時25分頃 高知県西部 M4.4 震度3】が発生しました。でも、まだこれらの規模では連日の夕焼けに匹敵しません。

追記2:たった今、【7月24日07時08分頃 フィリピン付近 M7.1 】が発生しました。たぶん、これで落ち着くのではないでしょうか。(とは希望的観測ですが・・・)。連日の夕焼けはM7規模のものです。遠い海外での地震が日本にそんな影響を及ぼすなんてこじつけと思われる方もいられると思いますが、電磁波の地球をまわる速度は信じられない速さだそうです。影響はあると考えています。

追記3:【7月24日07時51分頃 フィリピン付近 M7.3】が発生しました。
追記4:【7月24日08時15分頃 フィリピン付近 M7.2】が発生しました。

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