2011.6.2 新月に抜刷が仕上がって、印刷博物館で【空海からのおくりもの―高野山の書庫の扉をひらく―】展を観て!
真鍋俊照先生古稀記念論集『密教美術と歴史文化』(法蔵館)に載せていただいた「北条実時と『西本願寺本万葉集』」の抜刷を、飯田橋にある印刷会社バンフー(帆風)に作っていただきました。
一昨日持ち込んで、出来上がりが今日・・・、気がついたら新月。物事をはじめるのに最適の日。なんと幸先いいのだろうと、嬉しかったのです。早速、受け取ってきました!!
そして、もう一つ嬉しかったのは、飯田橋にトッパンの印刷博物館があって、そこで【空海からのおくりもの―高野山の書庫の扉をひらく―】展が開催されていて、行くことができたこと!
これは、知っていたのですが、到底行く余裕がないとあきらめていたもの。でも、たまたま同じ飯田橋ということで可能になったのでした。
これは凄い展示でした。もう、堪能・・・
ふつうの博物館の展示と違って、印刷博物館ですから、印刷に即した展示・・・、そう、高野版と呼ばれる版木、経典などが主体。憧れの安達泰盛関連のものもありました!!
図録を買ってきたのですが、帰宅してみたら、これが凄い!! 表紙が版木をそのまま再現したように文字がレリーフになっている・・・。のちほど写真でご紹介させていただきますね。
上の写真は買ってきた絵葉書の孔雀明王像。孔雀は毒蛇を食べる強い動物です。なので、災いを取り除いて頂ける明王。見合う写真がきたら入れようと大切にとっていた写真立てに入れて玄関に飾りました。高野山の書庫の扉がひらいて、ゆたかな心持に浸りました・・・
追記:
孔雀明王像では仁和寺の宋画の仏画が大好きです。それを思い出したのは展示会場で宋版の仏典が多かったこと。宋画もそうですが、宋版の文字も堂々としてとてもシャープ。他国のもあり、日本のもありましたが、宋版の文字のあのシャープさって、何なのでしょう。線描の細さ、均一さ、爽快さ・・・。称名寺のご本尊の弥勒菩薩像も宋風なのですが、宋文化の魅力って、特殊なものがありますね。まだほとんど知りませんが、惹かれています。