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2011.12.23 ツイッターの呟きを転載…12月16日~23日まで/岩佐美代子先生の花園院宸記のこと、吉岡幸雄先生の「王朝のかさねの色展」のこと、『失われた時を求めて』の極上の恋愛小説「スワンの恋」を読んで、など

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毎日忙しくて気がつくと何日も過ぎています。前回ツイッターの転載をして更新しないままに日が経って、一週間分がたまっていました・・・

今朝は『源氏物語と鎌倉』のアマゾンでの予約受付開始のニュース! お陰さまで年末にいろいろと漕ぎつけることができました。ありがとうございました。
http://www.amazon.co.jp/dp/4877862706/ref=cm_sw_r_tw_dp_MbY8ob1B4H3E4

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12月16日

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『源氏物語と鎌倉』プレゼント…今日の新聞で配布された「鎌倉Press 逗子.葉山」に載っています。画面左下の写真です。お二人に。0467(61)1930

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済みません。電話は銀の鈴社でした。応募方法を改めて。葉書かfaxで、希望商品番号②・住所・氏名・年齢・電話番号・本誌の感想を明記。251-0052藤沢市藤沢462 日本生命藤沢駅前ビル4F 湘南リビング新聞社「鎌倉プレスプレゼント」係へ。fax 0466(27)7410

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【平清盛 その美の世界 】国宝 平家納経 | 1月1日(日)放送[総合]前7:20〜8:20  http://cgi2.nhk.or.jp/navi/detail/index.cgi?id=11w5120120101 、「平家納経」の美の世界だけでなく、「平家納経」がどのような経緯で作られたのか、清盛や後白河法皇などの人間模様、歴史的背景も!
@odayuriko がリツイートしました。

12月17日

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コロタイプ印刷の研究会に向かっています。この方法で印刷された文化財も見せて頂きます。楽しみですが、ちょっと緊張…

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帰宅しました。今日は至福の時を過ごしました。文化財の香にに埋もれて。花園院宸記は岩佐先生の原点のような存在。コロタイプ印刷で復元したものを心ゆくまでご覧になって至福だったと。展覧会では綺麗な一場面しか展示されないけど復元は自在な書き方の書き損じのところまで思う存分見れて…と

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震災と原発の大変な時代に『源氏物語と鎌倉』を上梓して思うのは、せめていつか「この本を出した年は」と平和を噛みしめつつ語れる世の中になること。今は生きていくことの方に必死の世の中だから文化とか文化財とか言葉にするのも憚られる。でもここで絶やしては後世に対していけないのだと必死に思う

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岩佐先生の「本当に楽しかった。至福のひとときでした」のお言葉に含まれる文化の力。お顔には喜びと力強さが満ちていられました。私は先生の京極派歌壇から中世の和歌世界に入って、原点をたどるべく遡ったら鎌倉の源氏物語に突き当たったのです。先生の喜びはそのまま私が京極派歌壇に接した喜び…

odayuriko
岩佐先生の『中務内侍日記』は楽しくて、王朝の女房日記にしか目が向いていなかったから新鮮でした。そこに登場するのが晩年近い飛鳥井雅有で、その雅有は幼少時、鎌倉で「河内本源氏物語」を成した源親行らに可愛がられて育った人。成長して金沢文庫創設者の北条実時の娘婿になり…とそんな連環です。

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連投で恐縮ですが、ひとつだけ。飛鳥井雅有は晩年近い伏見宮廷で「源氏のひじり」と呼ばれる権威になりますが、その原点は鎌倉。10歳にも満たない少年時代、彼の周りには宗尊親王がいて源親行がいて実時がいて『源氏物語』に湧いた環境。源氏物語は京都から流れ込んだのにここで逆転現象が起きてます

12月19日

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昨日のコロタイプ印刷研究会で展示されていた花園天皇宸記。コロタイプ印刷は写真を使った版画のようなものだから復元模写と違い風格がまるで本物。花園天皇で思い出したのですが、嵯峨野を歩いた時に光厳天皇髪塔があって、撮りました。

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岩佐美代子先生の『光厳院御集全釈』は私の宝物のようなご本。花園天皇は嫡流でないので父帝伏見院に中継ぎと釘をさされての即位です。12歳で人生を規制された悲哀を岩佐先生はいわれます。そして光厳天皇の養育にあたられました。さ夜ふくる窓の灯つくづくと影もしづけし我もしづけし(光厳天皇)

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『光厳院御集全釈』といえば、読売文学賞を受賞したこのご本は光厳天皇の研究書としても凄く、以前太平記をご専門とする先生にお見せしたところ驚かれて「俺も買う」とメモされてました。そのときのその先生の目を瞠った感動の笑顔…、その後他界されたので懐かしく思い出されました。

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おはようございます。『源氏物語と鎌倉』を金沢文庫のボランティアさんに配って頂くことにしました。関心のない方もいられるそうですがこの機にもって頂けたら。殆どの方にはじめての世界。多分殆どの登場人物を初見。読む方は当惑されるでしょうけれど、ご自分でキャスティングされるといいです。

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(続)源光行・源親行・藤原定家・将軍頼経・宗尊親王・仙覚・竹御所…。多分定家くらいしか殆どの方には馴染みがないでしょう。なのでまず定家の俳優さんを決める。そして定家と同世代、父の世代、子の世代を考慮してそれぞれの俳優さんを。私は執筆時に大河になった時の配役を考えて楽しんでいます。

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つい連投になって恐縮ですが、仙覚は大河ドラマになって欲しいですね!仙覚というと地味ですが篤い志の持ち主。そして一途で思いの深い人。生まれながらに危険な悲劇の人生を背負い、それにもめげずに万葉集研究に生涯を懸けて現代の私達に残してくれた。素敵なイケメンさんに演じて欲しい。誰だろう…

12月20日

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めまぐるしい一日でした。やっとひと息ついて本当は就寝しなければならないのだけれど少しツイッターをと。カフカの「橋」を教えて頂いたのは詩人の清水昶先生。語り手が橋で、それが最後になってわかる。衝撃でした。以来、それをずっと引きずっていて、それが今回の写本が語り出した鎌倉の源氏物語…

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と、そんなことを呟こうと思いPCを開いてメールを見たら、『源氏物語と鎌倉』を読んで下さった方から「まさに、資料は見つけ出して、語る人がいないと声を発せませんね」とあり、これって共時性?と嬉しくなりました。読みとって頂きありがとうございます!

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おはようございます。雲ひとつない青空。中央線の高架から富士山の白い頂きが見えています。

odayuriko
多分丹沢の連山も、多摩丘陵も青い連なりでくっきり。こんなにくっきりははじめてかも。

odayuriko
今日ある方に言われました。『源氏物語と鎌倉』、資料がない事は国文学界では認められないと。知ってます、そんな事。と思う。そうして鎌倉にあった源氏物語文化が埋没してきたのです。源氏物語は国文学だけれど、私の手法は考古学。石器や土器の接合と同じことを定家や光行に当て嵌めました。

odayuriko
石器に文献資料はありません。でも割れて出土した破片同士を接合して嵌まれば、そこにその石器の文化があったとされるのが考古学。定家や光行と仙覚・宗尊親王を年代に当て嵌めて整合性ついたのが『源氏物語と鎌倉』。自説を主張するのでなく、俎上に乗せて皆様の目にとまって欲しい一心の上梓です。

odayuriko
でも、今日、『源氏物語と鎌倉』を「源氏物語を読む会」のメンバーに持って行ったら皆様ご自分のことのように喜んで下さった。中には涙を流したり、拝まれたり(笑)…。いい方たち…。こういう方たちと一緒でよかった。『源氏物語』を慈しむということは人の心を深くゆたかにするといつも思う。

12月21日

odayuriko
おはようございます。昨日の午後、中央線の高架から観た雲。伊豆諸島方面での発生と思われます。そういえば三宅島が噴火したとき、当地でも雲に影響があって強い磁気性を帯びてきらきら輝くような真っ白で細かい粒子の雲が龍のように空を躍動していました。

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日本橋に行った帰りの車内でスワンの恋を読んでいるのだけれど、とうとう恋に嵌まってしまったスワンと馭者のやり取りがおかしくてならない。車内だからこらえるのにやっと。油断したら吹き出しそう。先を読み続けるのはもう無理と本はバッグにしまってTwitterに。凄い機敏!

12月22日

odayuriko
今日は曇天。(と書いて具注暦のようと…笑)。昨日は日本橋高島屋へ吉岡幸雄先生のかさねの色展に。美しいとしかいいようのない色の世界。吉岡先生の素敵なのは染色のお作品だけでなく『源氏物語』そのものの世界に精通し書いて下さっていること。『源氏物語の色辞典』を堪能させて頂いています。

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昨日は会場で『色の歳時記』を購入。『源氏物語の色辞典』の妹版のようなご本。中の紙もすべて厚手のコート紙で写真が綺麗! 恥ずかしいからと遠慮するのに係の方が先生を読んで下さってサインを。「書店で見ない本ですね」と申し上げると「出たばかり」とのことでした。美しくも端正なご本です。

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鎌倉の銀の鈴社から『源氏物語と鎌倉』の書店様向け受注のチラシを作ったから校正をとメールで頂きました。よくこういうチラシは見ますが自分の本がこうして紹介されているのを見るのはふしぎ。刊行記念イベント<新しい鎌倉の文学散歩:『源氏物語』と鎌倉の深いつながり>も載っています。

yagisyoten 八木書店 出版部
【新刊】本日、『尾州家河内本源氏物語 第4巻』が納品になりました。全10巻、フルカラー影印、限定250部! お申し込みはお早目に。詳細の内容見本はこちら。http://bit.ly/rO2Wcj
@odayuriko がリツイートしました。

12月23日

odayuriko
昨夜はスワンの恋の続きを読みながら就寝。カトレアの花の場面。極上の贅沢。の極み…。濃密すぎる時間。それが描写によるものか作者の意識によるものかなどと。以前読んだときにこんなだったとは思わなかった。高遠先生のご新訳に出逢わなかったら再読の機会はなかったでしょう。映画も思い出されて。

wingofkimera 朝香沙都子
『染織家吉岡幸雄の仕事 王朝のかさね色展 at 日本橋高島屋』 http://amba.to/ryzRvU ブログ更新しました
@odayuriko がリツイートしました

odayuriko
気がつきませんでした。教えてくださってありがとうございます。感謝!です。 RT@kakitutei ただいま読書中。Amazonでも予約受付開始されましたね♪/源氏物語と鎌倉 織田 百合子 http://www.amazon.co.jp/dp/4877862706/ref=cm_sw_r_tw_dp_MbY8ob1B4H3E4

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2011.12.23 『源氏物語と鎌倉』が、アマゾンで予約受付開始になりました

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『源氏物語と鎌倉 ―「河内本源氏物語」に生きた人々―』がアマゾンで販売開始になりました。

こういうのって、刊行と同時に開始されるのかと思っていたら、刊行した書籍を申請するから、それから載るまでに時間がかかるのですね。私の場合、10日刊行で、載ったのが22日。数日から一週間といわれてましたが、年末だから時間がかかったのでしょうか。

ともあれ、本を出してこれで私の手元にある原稿や資料が不意の事故で没になっても、日本のどこかに残っていれば後世に残ると安心。そして、アマゾンに載ったから、これでもうほんとうに私の個人的範囲のハラハラの不安を超えて安泰です。

このあとは電子書籍化・・・、をめざして。

http://www.amazon.co.jp/%E6%BA%90%E6%B0%8F%E7%89%A9%E8%AA%9E%E3%81%A8%E9%8E%8C%E5%80%89-%E7%B9%94%E7%94%B0-%E7%99%BE%E5%90%88%E5%AD%90/dp/4877862706/ref=sr_1_2?s=books&ie=UTF8&qid=1324612391&sr=1-2

アマゾンに載るのが楽しみだったのですが、一週間くらいは注意してたのに、ここ何日か忘れていて、知らずにいました。

ツイッターも、昨日はチェックする時間がなくさっきさかのぼって見ていて、あまり何時間も見てなかったので、タイムラインを遡るのも大変。もう止めようか、でも、何か興味あることをつぶやかれているのを見落としたらもったいない、とずうっと昨夜までさかのぼって見ていたら、いつも情報を教えて下さっている九州の方が、「予約受付開始されましたね」と教えて下さっていました。

ツイッター、やはり大切な機能です。

それからここに記しておきますね。昨夜、『源氏物語』研究の高名な方からお電話を頂戴しひととき楽しい時間を過ごしました。

先生は、「いいタイトルだねえ」と。「よくそう言われますけど、今までなかったのがふしぎなくらいなんですよね」。先生は「そうだなあ、そういえばほんとになかったね」と。

それから、「文章がわかりやすくていい。簡単に読めるから楽しかった」と。私、「一般に方に読んで頂きたいのでそう心がけました」。「そうか、それはいい」と。

先生は、「この問題をもっと貴女に続けて欲しいと思っても、ここに書いた資料以外にもう出てこないだろうねえ」と。私が「はい、ただ、実時は古今集の書写もしてますから、あとは古今集をやらないとと思っています」。「古今集もしてるの?」「はい」「そうっか…」

というような会話をさせていただきました。お目にかかったこともないのに、最初の私の論考「北条実時と『異本紫明抄』」のときから支援してくださって、「早く一冊の本に」とおっしゃってくださっていた方です。ご高齢で寒さにお弱いから、暖かくなったらご挨拶に伺わせていただきます。

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2011.12.15 ツイッターの呟きの転載…12月11日~15日朝まで/菱川善夫先生の思い出と高遠弘美先生の新訳『失われた時を求めて』のことなど

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12月10日刊行の『源氏物語と鎌倉 ―「河内本源氏物語」に生きた人々―』は学術書の体裁をとっていますが、目標はあくまでも一般の方々のお手にとっていただきたいので、難しく思われないよう、口絵にカラー写真を四枚、目次の後、本文より前に人物相関図を付けて、視覚で親しみやすく入っていただけるようにしました。

口絵四枚は、目次の各章と呼応していて、その章の象徴的な写真を選んでそれにその粗筋を書きました。だから、本文を読まなくても、この口絵をご覧になるだけでも、この本の世界が一望できます。

以下、ツイッターの呟きを転載させていただきます。10日に大量の本が到着したときからお世話になった方々に順次発送させていただくなど、それにかかりきっています。

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12月11日

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おはようございます。今日で震災九か月。犠牲になられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。昨日ドイツからお便り。ドイツでは『源氏物語』はアーサー・ウェイリー訳で知られていて、神秘の文学とみられているそう。恋愛がミステリアスなものと位置づけられているなんて、さすが哲学の国…

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昨日は満月。そして皆既日食に赤い月。そんな日に『源氏物語と鎌倉―「河内本源氏物語」に生きた人々―』は届きました。昨夜それをあるところに提出して年初来の計画が完了しました。終わるなんて信じられない長かった道…。でも終わったんですね。今日から個人に戻ってフリーの感覚で始動開始です。

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おはようございます。琵琶湖、綺麗ですね。竹生島が見えているのでしょうか。『源氏物語と鎌倉』には竹生島の写真も入れました。経正ゆかりの島として。 @gerrry8 今日も琵琶湖は穏やかです

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ボードレールのコレスポンダンス、万物照応。これって『源氏物語』の自然観に通じると思う。唐突ですが…。あと田村隆一の「私は犠牲になるために生まれた」のような詩句があった作品。あれから人生観が変わったと思う。鎌倉の源氏物語に打ち込んでいた間何故学者でもない私がの思いの底にそれがあった

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ありがとうございます。知らないところで見守って下さっていた方がいらしたと知っただけでも心強く嬉しくなりました。仙覚は必見と…、手前みそですが。 @ippeizassyu 『源氏物語と鎌倉』の上梓、おめでとうございます!湘南在住古代文学研究者です。仙覚のツィートも興味深い!

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[映画情報]12月24日~1月13日"角川シネマ新宿"で『人間失格』のアンコール上映が決定。1日1回10時50分からの上映で、価格は1,000円。また『源氏物語 千年の謎』の半券提示で200円引きになります(オンラインチケットは割引対象外)。
@odayuriko がリツイートしました。

12月12日

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おはようございます。昨日は解禁したように三人も長電話。かけたのと頂いたのと。日常を封印していたし知人たちも遠慮して下さっていたからほんとうに久しぶり。ブログに載せた本の写真を見て下さっていて、貴女のことはブログを見ているからようすがわかってたと。ブログは便利だけれどふしぎな時代…

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以前角川歴彦氏『クラウド時代と<クール革命>』を拝読。老舗の出版社の方のクラウド観に興味をもって。氏は生田斗真さんの映画『人間失格』をプロデュースした方で「この生田斗真に光源氏をやらせたい」と思って『源氏物語 千年の謎』になったとか。クラウド時代への眺望をもつ方の映画…

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松岡正剛氏『空海の夢』だったと思うけれど空海の凄さはエディトリアル感覚と。時空を超えてあれとこれを結びつける能力。角川氏の一連の流れにそれを感じて興味をもっている。あるだけの事柄を結びつけるだけでは新しいものは生まれない。『人間失格』の再上映が決まったそう。観たかったので楽しみ。

12月13日

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@youquigo 菱川先生は最初に私の定家・光行と平家文化の関係説を認めて下さった方です。先生らしい詩的な余韻あるお便りで。厳島神社に取材に行ったときに平家らしい雅な名前のお菓子をお贈りしたらお返事に「必ずや詩神が見守ってくれる」とあって、それが最後の音信になってしまいました。

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@youquigo 結崎様の一連のツイート、奥様は喜ばれると思います。私も胸潰れる思いで拝読していました。菱川先生にはとにかく早く本を出しなさいと勧めて頂いてましたので、『源氏物語と鎌倉』が生前の先生のお手にとっていただけなかったのは残念ですが、昨日ご仏前に贈らせて頂きました。

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私は『月光』誌で坪野哲久先生と山田あき先生のお写真を撮らせて頂いたのですが、お二人ともじきに他界されて遺影になりました。その後、菱川先生を撮らせて頂くことになったとき、福島先生が「この人が撮ると遺影になるよ」って。菱川先生は笑って「じゃ、僕がそのジンクスを払ってあげる」と。

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(続き)そしてほんとうにジンクスを払って下さったんですよ・・・(そう思えるようになるまでの何年か内心はらはらしました)

12月14日

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おはようございます。『源氏物語と鎌倉―「河内本源氏物語」に生きた人々―』の刊行が終わったらまた深夜族に戻ってしまいました。眠る直前高遠先生のご新訳『失われた時を求めて』を手にとらせて頂いています。『源氏物語』と違う世界なのに違和感のないのがふしぎ。気質が一緒の作家かな…などと。

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これ、素敵ですね! RT@mocchicc ITPro載ってた! "IVSのアプリプレゼン大会、優勝は20歳大学生の「すごい時間割」 - ニュース:ITpro http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20111213/376454/"

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呟いたら思考が流れ出しました。プルーストの文章について。息の長い文章はやはり意識なのですね。というか、意識下の流れ。流麗、流動的といったような世界。人間は意識も、もともと血の流れ自体が流れているものだから一体感で安心するのでしょう。辛辣な場面でも吹きだしてしまうほど楽しい…

odayuriko
ほんとうに『失われた時を求めて』にはあるところにくると突然文章の切れ目がなくなって、次から次へと思考が転変していって、え、まだ?とあきれつつ追っているうちに最初になんのことではじまったかもわからなくなっている、みたいな箇所が頻繁。あ、また、と思ってわくわくして引っ張られてしまう。

odayuriko
(続き)でもそれは作家の意識の流れに沿ってのことだから、読んでいるこちら側でも一緒に流れに沿って導かれているわけで、これを現代文学の、例えば自然主義とか小説は描写みたいな書き方をされたら読者はついていけない。要は作家の体質? 結局、それが文体…?などということを楽しみながら。

12月15日

odayuriko 
おはようございます、『源氏物語と鎌倉』を昨日金沢文庫に収めさせて頂きました。図書室で閲覧して頂けるようになります。『尾州家河内本源氏物語』の原点の地。鎌倉の滅亡時に流出して鎌倉から忘れられていったのでした。里帰りのミニ版のような安堵の気分です。

odayuriko 
『源氏物語』準拠論の山中裕先生は金沢文庫の近くにお住まいです。最初の論考「北条実時と『異本紫明抄』」を送らせて頂いた時「こういうのを待っていた」と。その後も「早く一冊の本に」と。今夏手術なさったけど快復されて90歳を過ぎてなおお元気とのこと。ご存命の内に間に合ってよかった…

youquigo 結崎 剛
今日12月15日は文芸評論家・菱川善夫さんの命日。2007年78歳。菱川批評の本質は、一見作品の後追いにすぎないかに思える批評が、じつは作品を牽引するものであることをその《批評の幻視力》によって示し、豊かな感受性と敢然たる勇気とをもって、一人孤高の前衛精神であり続けたことだろう。
@odayuriko がリツイートしました。

kamakura_kankou 鎌倉市観光課
16日(金)鶴岡八幡宮では本宮を現在の地へ遷宮した日を記念し御鎮座記念祭が行われます。祭典は午前に執行、夕刻に舞殿北側でその当時唱えられた宮人曲を復元して御神楽が奏され、舞楽「人長の舞」も奉奏。浄暗の中かがり火に映える舞姿は実に雅びで、800年前の幽玄な世界が偲ばれます。
@odayuriko がリツイートしました。

odayuriko 
鶴岡八幡宮御鎮座祭は本当に素敵です。幽玄そのもの。息を詰めて見守ってしまいます。これがずっとどんな動乱の世も絶えずに施行されているとはと伝統の力に感激。寒さ対策をなさってお出かけ下さい。

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2011.12.10 満月の、そして皆既月食の日に刊行! 『源氏物語と鎌倉―「河内本源氏物語」に生きた人々―』…書物がこれから一人歩きします。どうぞよろしくお願いいたします。 

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ほぼ十年かかっていた鎌倉の源氏物語。決着がついてここに上梓の運びとなりました。『源氏物語と鎌倉 ―「河内本源氏物語」に生きた人々―』は今日12月10日初版発行になりました。出版社は鎌倉の銀の鈴社さま。大変に丁寧に心をこめて作ってくださいました。届いたばかりの本を載せさせていただきます。これから末永くおつきあいくださいますよう。

今日は満月。まさに満願の日。しかも皆既月食。お天気も晴れて清明な空。こういう日に出版の記念の日が重なるなんて、と嬉しいです。

さらに、映画「源氏物語 千年の謎」の上映初日・・・

銀の鈴社さま
http://www.ginsuzu.com/

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2011.12.9 ツイッターの呟きを転載…12月6日と9日/銀の鈴社にて出版記念写真展のこと・高遠弘美先生ご新訳プルースト『失われた時を求めて』第二巻刊行のこと

12月6日

odayuriko 
「源氏物語と鎌倉ー『河内本源氏物語』に生きた人々ー」を出して下さるのは鎌倉の銀の鈴社さま。国文学の学会を背後に持っていられます。だからこそ理解して下さって学術書に。一般の本にすれば販売しやすいのに。でもこれは大事なことだから総力を上げて頑張るって言って下さる、なんかふしぎです。

odayuriko 
銀の鈴社様は小さなギャラリーを持ってらして、来年1月から2月にかけてほぼ1ヶ月、出版記念の写真展をさせて頂きます。案を練って「万葉集と源氏物語の鎌倉」。写本研究は宗尊親王までですが、鎌倉にはその後とはずがたり二条も阿仏尼も来ています。写真でたどる文学散歩を繰り広げる事にいました。

odayuriko 
連投で恐縮ですが、そんなわけで写本の研究が手を離れたからとたゆたった気分が突然引き締まり、とはずがたりや阿仏尼関連の過去の読書を思いだしながら、足りない写真を撮って歩く事になりました。二条が住んでいた小町ってどの辺り?の散策がまた始まります。

odayuriko 
先程ツイートした万葉集と源氏物語の文学散歩地を、鎌倉のマップに落としてみました。まずは最初の一歩!乱暴な書き込みですが…。 http://yfrog.com/ocq55oj

12月9日

odayuriko 
おはようございます。雪になりました。次第に大粒に。ほんわりと降りてくる雪は詩情を感じて好きですが、今年は震災直後の被災地で降りしきる雪をも意に介せず祈り歩いた青い衣の若いお坊様の写真が重なって思われ辛いです。東北の雪があまり被災者の方々を苦しめませんように…

odayuriko 
『源氏物語と鎌倉―「河内本源氏物語」に生きた人々―』の「一部抜き」が届きました。一部抜きというのは印刷したものの中から全頁分を一枚ずつ抜いて最終点検するものだそうですね。閉じてありませんが一冊の形態になっています。明日本物が届きます。今日はこの世にまだ本が存在しない最後の日です。

shinten_eigyou 新典社 営業人
きょう12月9日は、池田亀鑑の誕生日だそうです。宮沢賢治と同じ年の明治29年(1896年)生まれ。明治三陸地震の年。@kushiro_yasuより。  小社では池田亀鑑文学賞のお手伝いしております。
@odayuriko がリツイートしました。 »

shinten_eigyou 新典社 営業人
承知しました、リツイート致します。  池田亀鑑の記念碑の写真など有り、きれいな雪景色ですね。  RT @kushiro_yasu: @shinten_eigyou ブログに池田亀鑑の誕生日、12月9日のことUPしました。⇒http://bit.ly/u3KHE9
8時間前 お気に入りに登録 リツイートの取消 返信
@odayuriko がリツイートしました。 »

odayuriko 
先日のNHKヒストリア「源氏物語」の最後にドナルド・キーン氏が登場されました。氏は「源氏物語は現実のひどさを書かない。ひたすら精神の次元で書いている。だから美しい。私は源氏物語に救われました」という内容のお話をされました。氏がいわれたひどい現実とは太平洋戦争です。心に響きました。

odayuriko 
昨日ある方からキーン氏の『源氏物語』観を伺いました。講談社学芸文庫『能・文楽・歌舞伎』にあるそう。氏は能の「松風」から『源氏物語』を理解されるとか。それは最後の「松風のみや残るらん」の一行に尽きると。恋うこと狂うこと偲ぶことなべてこの世のことは自然に慰藉されそれが『源氏物語』…

odayuriko 
やっと残しておきたいツイートをし終わりました。今日高遠弘美先生のご新訳、プルースト『失われた時を求めて』第二巻を購入しました。すぐに読者ガイドを拝読させて頂き、震災との拮抗のご文章に心で涙しました。それも残しておきたいのですが先に進まなくなるので今夜はもう本文に入らせて頂きます。

Thouartmore 高遠弘美
@odayuriko いつもありがたうこざいます。今回のプルーストが織田様のお心に静かに入つてゆきますやうに。感謝とともに。

odayuriko 
@Thouartmore 今回のプルーストが織田様のお心に静かに入つてゆきますやうに,のお言葉がもうすうっと心に入って透き通っています。今朝の宇加谷様のツイートで本文の妖しさに触発され、すでに影響されています。下のTLで恋う狂うの語をあえて用いたとか…。スワンだけ三人称なんですね

Thouartmore 高遠弘美
自分で訳した作品について言ふのもをこがましいのですけれど、「スワンの恋」はきはめてすぐれた三人称小説だと思ひます。その思ひははじめて読んだときから一貫してをり、今回の翻訳作業を経た後も変はりませんでした。
5時間前 お気に入りに登録 リツイートの取消 返信
@odayuriko がリツイートしました。 »

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2011.12.7 お急ぎください、観られなくなります…現存する平家の庭園「積翠園」→サイト「平清盛の京を歩く」のご紹介

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http://kanko.city.kyoto.lg.jp/kiyomori/detail/019.html

平安末期、平重盛の山荘庭園として作庭され、平家物語にも「小松内府の園池」と記されている。江戸時代の元禄期に改修されたとされているが、現存する平安末期の貴重な庭園である。
※2011年12月20日、東山武田病院閉院予定。以降の管理者未定のため見学不可になる可能性あり。

夏に京都へ行ったときに訪ねたばかりで、閉院のお知らせにびっくりしました。ぎりぎり間に合ったとほっと。六波羅密寺から三十三間堂に向かってあるく途中にある東山武田病院の敷地内にあります。

ツイッターで教えて下さる方がいて知ったのでした。

あと、建仁寺の勅使門も重盛邸の門を移築したものだそう。それも同じ方からの情報。ツイッターで随分助かりました。なにしろ瞬時にして知りたい情報が集まるのです。「平家を調べている」ことをずっと呟いていて、そして「近々上洛」と呟いたら、この庭園のことを教えて頂いたのでした。

今週「源氏物語と鎌倉 ―『河内本源氏物語』に生きた人々―」の本ができますが、ツイッターをやっていなかったら、この本の上梓は不可能だったくらいに思っています。できたとしても10年後くらい・・・? それほど情報入手のスピード、的確さが違います。

そして、この閉院のお知らせ…。これもたった今、ツイッターで知ったばかりです。関心がお有りだったら、是非訪ねられますよう。

それから、ご紹介したサイトは来年の大河ドラマ「平清盛」に向けて、京都市が作成したもの。凄い便利にできています。例えば、「平清盛の時代の平安京を歩く」というページ。クイックすると往時と現代の地図を重ね合わせて見られます。

http://kanko.city.kyoto.lg.jp/kiyomori/map/index.html

トップページはこちら

http://kanko.city.kyoto.lg.jp/kiyomori/index.html

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2011.12.6 紅葉の嵯峨野…、『源氏物語』ゆかりの明石君の大堰山荘と野の宮神社を訪ねました

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京都は亀岡市に用があって行くことになり、それでは時間の有効活用にどこを散策しようか考えたら、嵯峨野になりました。京都から亀岡市へはちょうど嵯峨野を通っていくんです。

それで、半日しか時間がとれないものですから、ピンポイントで絞って、明石君の大堰山荘と、六条御息所の野の宮神社をと。

明石君が籠った山荘が大堰川のほとりで松風の音だけが響くうら悲しい場所・・・のイメージですから、京都市内からずっと離れた辺鄙な場所と思っていました。

でも、調べたら、なんと渡月橋のすぐ近くがモデル地として比定されているんですね。本文の大覚寺の南・・・とか、そういう諸々の条件を考慮してそうなっています。

あんな賑わいのところ・・・と驚きましたが、行ってみてわかりました。嵯峨嵐山近辺の大変な人出の混雑はその通りですが、一歩、桂川べりに足を延ばして遊歩道を歩いていくと、喧騒の音は消え、川べりの静かな情景。こんなところにうら若い明石君が、一ヶ月に二回訪れるか否かの光源氏を待って過ごしていたと思うと、やはり相当に寂しい場所でした。

大堰川は桂川の一部なんですね。桂川は総称で、上流から大堰川、保津川、桂川と名前を変えて流れているそうです。

野の宮神社も真っ赤な紅葉に取り囲まれて見事でした。

最後の写真は亀岡市に向かう列車の窓から撮った保津川です。

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2011.12.5 これから映画は「源氏物語 千年の謎」の公開、テレビは新春から大河で「平清盛」・・・平安の時代を楽しめます! サイトをご紹介

◆映画「源氏物語 千年の謎」公式サイト
http://www.genji-nazo.jp/index.html

◆大河ドラマ「平清盛」人物キャラクター

平清盛 他
http://www9.nhk.or.jp/kiyomori/special/cd/01/01.html

源頼朝・政子 他
http://www9.nhk.or.jp/kiyomori/special/cd/02/01.html

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2011.12.4 ツイッターの呟きを転載…11月30日~12月4日/「源氏物語と鎌倉―『河内本源氏物語』に生きた人々―」がいよいよ印刷にかかり、3日は京都で嵯峨野を歩き晩秋の『源氏物語』空間に浸りました

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11月30日

odayuriko
おはようございます。週末に京都に行くのですが、鎌倉と源氏にの本に没頭していて忘れていました。カレンダーを見て今週だったんだ、と。用があって行くので空いた時間をどう過ごすか考えて野宮神社に行きたくなりました。以前瑳峨を訪ねた時はまだ源氏物語に嵌まってなかったので通過してまして。

12月1日

odayuriko
おはようございます。師走初日、雨。週末の京都、どこを散策と考慮中。野宮神社の嵯峨野周辺を見ていたら明石君の大堰川を思い出し、それだ!と。そうしたら大堰川は桂川だったんですね。フォローさせて頂いている保津川下り様も。この曖昧さ、きっと西の方が鎌倉についてこんな感じなのでしょうね。

odayuriko
「源氏物語と鎌倉―『河内本源氏物語』に生きた人々―」は明日印刷に入るそう。出版社様では最後のチェックに猛烈に緊迫。先程また写真のキャプションミスでFAXが往復。そして「間に合いました、この本はラッキーですよと」の事…。アイコンを変えました。10月の講演はすっかり過去になりました…

odayuriko
六条御息所が娘の斎宮に同行して伊勢に下る日が近くなった。源氏はあの生霊の件以来、御息所と疎遠になっていたが、いよいよ別れとなるとさすがにいとおしく、ある晩秋の夕暮れ、御息所が潔斎のために籠っている嵯峨の野の宮を訪れた。晩秋の嵯峨野の風情は…(中野幸一先生『源氏物語みちしるべ』より)

12月2日

odayuriko
おはようございます。「源氏物語と鎌倉―『河内本源氏物語』に生きた人々―」は今日印刷とか。これから一人歩きしはじめます。ほっとしました。鎌倉に写本が存在した以上、かかわった人達がいて文化があったのは事実。なのにそれが知られていない…。でも本が出たら少しずつ認知して頂けるでしょう。

odayuriko
父の入道は、娘や幼い姫君のことを考えて、大堰川付近の別邸を改修し、尼君とともに明石母子を住まわせることにした。やがて明石の君は姫君・尼君とともに上京して大堰の邸に入った。源氏は一日も早く明石の君や姫君に会いたく思うが、紫の上に気がねしてなかなか出かけられないでいる。(つづく)

odayuriko
大堰の邸は故郷の明石の浦に似て松風の響きばかりがうら寂しい。尼君は明石に残してきた入道を思い、明石の君は琴をかき鳴らしてつれづれを慰めながら源氏の訪れを待った。(中野幸一先生『源氏物語みちしるべ』松風巻より)

12月3日

odayuriko
晩秋の嵯峨野を歩いてきました。鎌倉の源氏物語の歴史を調べていた間、気分は平家の方々にだけいっていました。終わったらなんか源氏物語が懐かしい気がして明石君の大堰山荘や六条御息所の野々宮を。浸りたい気分が戻ってきたのかも。歴史と文学はこうも違う…

odayuriko
例えば歴史をやっている間は明石君や六条御息所は創作上の人物だから調べる方へ気持ちが向かなかった。でも感性が文学に戻ったら生きて感じられていとおしくてならない。この違いが国文学と歴史学の学者さん同士の間に大きな溝となって横たわり、学問の進展を妨げているのだけれど…、と思う

12月4日

hiranok 平野啓一郎
【新潟県にキーン氏の記念館開設へ ブルボンに蔵書寄贈 】 47news.jp/CN/201112/CN20… BS-TBSのキーンさんのドキュメンタリー番組(第二部は僕との対談)も反響が大きかったようで、12月30日(21:00~)に再放送が決まりました。見逃した方はどうぞ!

odayuriko
おはようございます。昨日歩いた嵯峨野、たっぷり『源氏物語』世界を堪能しました。やっぱり文学はいいなあとほんわかしています。明石君の大堰山荘は渡月橋の足元近辺だったのですね。もっと上流かと思っていましたのでビックリ。紅葉が見事でした。 pic.twitter.com/016oiGBW

odayuriko
嵯峨野、野の宮神社の黒木の鳥居が真っ赤な紅葉に取り巻かれていました。取り急ぎアップさせていただきます。コメントいただいていますが夜に返信させていただきますね。やっぱり、京都の紅葉は目をみはります。とにかく綺麗でした。 pic.twitter.com/lgDS4FY8

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