10月11日
一年のうちで決まっていいことのある月がある。私にとってのそれは11月。毎年この月が近づくと何かあるかな?と期待。スケジュールが満載になってきたのでエクセルで12月までの一覧表を作って家族に配りました。家族はあきれ顔。一つ一つ楽しみなのですが、もう何がどう重要なのか、こなすしか…
10月15日
私の好きな鳥は? ―――燕。…二十歳のプルーストが問いに答えて、燕と。一瞬、目がとまりました。ガレの作品を思いだして。燕って、フランスでは特異な鳥なのかな、と。モーロワのプルーストを求めて、なかなか進みませんが折に触れ持って出ています。
おはようございます。八王子に向かっています。午後は立川。たまたま方向が一緒なので1日でこなせます。
源氏物語を受講。堪能しました。春以来だから本当に久しぶり。匂宮が浮舟と逢って帰って中君と交わす会話。中君の悲しむ風情を紫式部は匂宮の視点から「らうたげなる御けはひ」と書き、また「きよげ」とも。きよげは当時最高の品格を表す誉め言葉。こういうところに紫式部の品位がよく出ていると。
普通なら直訳してさっと通過して終わりの何事もない箇所の文章。でも心理描写として言葉を探ると意味深い。特に倫理観とか美的なものが浮かびあがってきます、と。中君は浮舟への思いで一杯の匂宮が悶々として真面目に語りかけるのを「いとほしう」と見る。この場面に現代ではあり得ない語の使用。
これこそが平安朝的美学で、相手が一生懸命真面目に話しかけてきているときに、中君は逸早くその真面目を受け取っている。これは人間として最も基本的な事で、それを大事にしたのが紫式部であり、平安朝なのだと。源氏物語はそういう文学です。(と、忘れないうちにメモ代わりに書かせて頂きました。)
10月16日
大好きな絵がポスターに。なんか畏れ多い。けど、嬉しい@吉祥寺
昨日「貴女の本の表紙を描いた河内成幸氏が紫綬褒章を受章されたのよ」と河内氏の大学の同窓会記事を頂きました。新人賞を頂いた小説が載っている『潮香』。帯は立松和平先生が書いて下さっています。過去の栄光としないよう今を頑張っています!
装丁家さんにお任せしたので河内成幸氏とはお目にかかっていません。ただ本ができたとき、たまたま小説の恩師の方も河内氏の表紙で出版されていてご縁を感じて嬉しかった思い出。立松和平先生はお会いする度に頑張ってますねと優しく声をかけて頂いたのですが…。多くの方のお力の上に今があります。
10月17日
二月の講演が正式に決まりました。最初は某会社OBサークルの歴史研究会の方をお相手にだったのですが、会議にかけたら会社全体でとなったそう。鎌倉武士も源氏物語もメジャーだから、機会さえいただければ関心をもっていただけるんですね。
10月18日
東京駅駅舎北口ドーム
おはようございます。北陸に向かっています。せっかく東京駅に来たので駅舎北口ドームを撮って中に入りました。車窓は台風の影響で雲が綺麗!
越後の車窓からツマリ・トリエンナーレ。拡大してご覧になって下さい。草間彌生さんの「花咲ける妻有」とまつだい「農舞台」、奥にカバコフの「棚田」。一瞬にして通りすぎてこの一枚しか撮れませんでした。ちょっと残念。
越後の車窓から。このあたり多分糸魚川市。この一帯の地中深く翡翠が眠っていて、糸魚川静岡構造線が走っています。
越後の車窓から。多分、親知らず通過。親知らずは、糸魚川静岡構造線の日本海側の突端です。
遠くに海が見えます。深い碧。富山県に入っているから富山湾でしょうか。家並みになんとなく北前船で栄えた街の香りがします。
雨晴し海岸@富山県 弁慶が岩を持ち上げて義経を雨宿りさせたことからの命名とか。真っ青な空に白く連なる立山連峰が撮りたかったので、天候に恵まれラッキーでした。
大伴家持像@高岡の二上山にて 鎌倉の古典曼陀羅万葉集の制作に必要になって。
紫式部像@越前市武生 こちらも鎌倉の古典曼陀羅源氏物語の制作に必要になって。
武生の紫式部公園は、自然の山を借景に、寝殿造りの釣殿を造って、さながら紫式部が住んでいたそのままの場所のよう。高岡から回ったので夕方近くなり、それがかえって陽射しの関係で雰囲気よく撮れました。
越前市武生、源氏物語アカデミー会場です。今、オープニング始まりました! このあと、朧谷寿先生のご講演です。
高岡の万葉歴史館では「越中国と万葉集」という企画展が開催中で見応えあって素敵でした。源氏物語アカデミーの朧谷寿先生のご講演は祇園女御は清盛の生母かというテーマ。明日も朝から講座がありますが、私は午後の大和和紀さんのお話から参加します。レジュメに絵が載っていてお得な気分です(笑)
10月19日
おはようございます。武生の朝です。とてもいい天気。朝食を頂きながら紫式部が眺めて過ごした日野山を見ていました。昨日、来年5月に写真展をする会場がとれたと都幾川の方からメールを頂きました。たくさんの比企の方にご自分たちの誇りとして仙覚さんの万葉集を知って頂きたいと願っての写真展です。
武生の街。紫式部が暮らした街は京都の他は日本中でここしかない。その地にいる事が感慨でなくじわじわとひそかに実感されるのが不思議です。タクシーの運転手さんも「そうでございますねえ」などと。
越前市の図書館に来たらまだ開いていなかったので、隣接する菊人形会場の観覧車に乗りました。今年の菊人形のテーマは清盛と越前。清盛のお人形さんはもうすっかり松山ケンイチさんです。武生…、紫式部が見て暮らした日野山が見えています。
越前市中央図書館。源氏物語関係の蔵書が半端でなく目がくらくら。一目見て鳥肌がたちました。コピーして頂けるといってももうどれを手にしていいやら。少し落ち着こうと思って呟いています。
源氏物語アカデミー二日目。これから大和和紀先生のご講演が始まります。なんとこれが レジュメです!あさきゆめみし…。朝の 図書館ではたっぷりコピーさせて頂きました。帰りの新幹線のお楽しみです。
敦賀の夕景です。
琵琶湖の夕景です。