2013.5.8 ツイッターから転載…林望氏『書誌学の回廊』を拝読してなど
↑ 5月4日
一本だけ売れ残っていた固い蕾の芍薬。以前、蕾のまま萎れさせてしまったことがあったので購入するつもりはなかったのですが、なんか可哀想な気がして購入。日光に当てて貼りついていたガクを指ではがして。そうしたら咲きました。
↑ 5月6日
今日の井の頭公園の夕景。都心で雷雨があったような。多摩東部のこちらではざっと雨が降りましたが、じきに止んで、オレンジの夕陽が強烈でした。
↑ 5月7日
6月11日~12日に、2013国際アッジサイ会議が鎌倉で開かれます。
http://www.hydrangea-nippon.jp/2013ihs/index.html
会場は鶴岡八幡宮八幡宮直会殿。神楽の見学もあって、外国の方に日本の文化を堪能して頂く配慮だそう。発表者には外国の方も。鎌倉らしい素敵なシンポジウムですね! 私も行きたいのですが、朝の集合時間が早くて思案しています。
そういえば思い出した事。外国の方でどこのシンポジウムに行っても毎日必ず教会に行く方がいらしたそう。それで鎌倉が会場の時、ある方が「今日は教会へ行かないのですか」と尋ねたら、「神楽を拝見したから今日はもういい」とお答えになられたそう。敬虔ということは宗派を超えるのですね。これが鎌倉の真髄ではないでしょうか。
この写真の紫陽花は以前称名寺で撮ったものです。
5月8日
林望氏『書誌学の回廊』を拝読中。書誌学自体には到底踏み込めないと悟りましたが、書誌学がどんなものか手に取るように分かる。しかも楽しい。写本の変遷をこんなにわかりやすく解説された本はないでしょうね。
書誌学に関係ありませんが、今、こんな言葉を発見。「白扇倒(さか)しまに懸る東海の天」。江戸時代の隠者石川丈山の漢詩の訳です。白扇!なんと富士山のこと。丈山の旧居が詩仙堂だそうです。
林望氏『書誌学の回廊』より。手で写した書き本のことを写本という。何らかの印刷工程を経て出版物として出た本は刊本。我が国の印刷を経る出版ジャーナリズムの確立と発展は江戸時代初期に遡る。大雑把にいって、古典文学作品に関しては、室町までは写本の時代。江戸以降は刊本の時代とみてよい。
この二つの時代の狭間に古活字版の時代が短期間存在。安土桃山時代に偶然東西から二種類の活字印刷術が伝来した。グーテンベルク式の金属活字印刷術と秀吉の朝鮮出兵による銅活字印刷術。これが日本古来の技術と融合して古活字版時代が出現。それは金属活字を日本在来の木版技術での応用した事。
そういえば昨日こういう箇所もありました。「一番上等は鳥の子紙。これは雁皮という素材をごくごく厚く丈夫に漉き上げたもので、紙質は稠密にして虫害に強く、雅致に富む。高価。だからこの紙が使ってあるということは一般大衆を相手にした本でない。」→『尾州家河内本源氏物語』が使っている紙です。