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2015.7.22 ツイッターから転載…朝日新聞デジタル【カズオ・イシグロが語る「ホームズ・谷崎・プルースト」】に触発されて。峰岸純夫先生『中世東国の荘園公領と宗教』より親鸞の一切経校合と時頼のことなど

7月16日
鎌倉ガイド協会のHP「トピックス」に6月13日の講演【鎌倉の源氏物語と万葉集】を載せていただきました。これは今まで万葉集と源氏物語を別々にしてきた講演を一緒にして時系列に沿ってお話したものです。膨大で華麗で波瀾万丈の歴史絵巻…副題です!
http://www.kcn-net.org/guide/topics.php

7月17日
台風のあとは空の青が綺麗。

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なんだかよくわからないけれど、松尾剛次氏『知られざる親鸞』の玉日姫の辺りを拝読していてざわざわしています。わからないからか謎が解けないからか関心が深まったからか親鸞が好きだからかもっと知りたいからかわかりません。超特急で読み飛ばしてるので。

7月18日
秋開講のTAMA市民塾。今日はお世話になる塾幹事の方々と講師の交流会。自己紹介でどんな講座か説明したら、芭蕉の古文書を読む講座の講師の方が、面白そうですね、最初に鎌倉の現地を受講生と歩くといいですよ、僕も深川を歩きましたと。そうか、ガイド協会の方に案内して頂くのもいいかも…。

講座は定員32名のところ、応募数45名で成立していました。自己紹介して戸惑ったのですが、今まで鎌倉を基盤に鎌倉の方に訴えていたのが、今度は多摩。鎌倉の方に鎌倉と古典の関係をお伝えするのと意味が変わってきます。多摩特化のテーマを考えなくては。

帰りの車中の徒然ツイート。長くなるかも。昨夜Eテレでカズオ・イシグロ氏が、ずっと書いてきて思うのは心情を伝えたいのだと。心情が入らないのがノンフィクション、小説は心情を書くと。これは私がずっと講演をしてきて最近感じる事。『源氏物語と鎌倉』出版当初は鎌倉にも源氏物語かあった事実を

知って頂きたい一心でした。が、何度も講演を繰り返しているうちに私の中で変化が起きて、事実と事実の間の人と人の交流にこそ真実があると。いわば歴史の行間。これは講演を聴いて頂けば事実の背後にまで踏み込んでお話できていますが、例えば先日のガイド協会の講演要約みたいなものには載りません。

だから昨年頃から書きたい気持ちが募って時頼と源氏物語の原稿を始めたのですが、あえて時頼をはじめ人物の内面にしつこく踏み込んで書いています。そうしたらある方から「貴方はいったいどこへ進もうとしてるのか」と。今まで論文を見て頂いていたからメンタルな内容になって戸惑われたみたい。

ああ、先生は私の論文を待っていて下ってるとわかりながら、これを言ったら裏切ることになると頭の隅で思いながら、お答えした言葉は「小説です」でした。時頼の原稿はまだその中間ですが、完璧に小説に戻る気持ちになっています。たぶん講演活動を経て文学に挫折していた硬い心がほぐれました。

でも、完全に小説に戻るにはまだしなければならない事がたくさん。今夏には鎌倉の源氏物語や万葉集、比企の仙覚など幾つか。終わったら玄覚の論文。それよりなにより時頼と源氏物語の刊行。小説に戻るのは来年以降?吉祥寺に着きました。

松尾剛次氏『知られざる親藍』に時頼が9歳の時親鸞と会っているとあり、それは親鸞が執権泰時の一切経校合に関与していたからと。親鸞とのことは知ってたけど、時頼が小さすぎて原稿から省いていたのだけれど、その一切経が頼経の明王院のためのものだと知って、これは入れなくては!となりました。

昨日『知られざる親鸞』を拝読してざわざわしていると呟いたのはここにも隠された歴史があるのを見たから。親鸞が兼実娘の玉日姫と結婚したのは事実のよう。それを事実でないとした歴史が途中からできて今に。鎌倉の源氏物語が知らされてなかったことを知った時の義憤を思い出したのでした。(続

そして、その玉日姫との縁が泰時の一切経校合に関係してきて、親鸞がそのプロジェクトに参加できたのは頼経の縁ではないかと松尾先生は書かれています。頼経は兼実の曾孫です。親鸞の妻として知られる恵信尼はもしかしたら玉日姫の姉の宜秋門院任子に仕えていた女房だったかもと。玉日姫亡きあと結婚。

ここでも思うのですが、どうも私は「公家」の匂いがすると俄然惹かれる。反対に教科書的に知らされているのはみんな庶民的。親鸞も。でも親鸞が京都に帰って亡くなった禅房は玉日姫と新婚時代を過ごした邸で、ということはずっと九条家の婿的存在だったこと。そんな親鸞像、知りませんでした。

7月19日
カズオ・イシグロが語る「ホームズ・谷崎・プルースト」:朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASH7H4D4JH7HUCVL00R.html

方法論や価値観が一致しているのに作品に入れないと思っていたら、カズオ・イシグロ氏が今度はプルーストを「間違いなく多大な影響を受けた」とされながら「一番好きな作家とはいえない」と。この真逆。なんだろう。面白いと思う。

【カズオ・イシグロが語る「ホームズ・谷崎・プルースト」】から、「プルーストを読んで、テレビと同じような本は必要ないとわかった」と。いいな!と思いました。(ちょっと今朝のゾクゾク……)

待っていて下さる方がいても10年間鎌倉の源氏物語に迂回して書けなかったあいだにその方は亡くなられてでも私はきっと書き抜きたいと思っているのだけれど、迂回した10年が迂回ではなくテーマの発見もしくは蓄積だったと気づく昨今。記憶が物語を紡ぐにしても書く事象はやはり際立っていなければ。

北条時頼と源氏物語の原稿。第二章松下禅尼から第三章はいきなり第四代執権経時に飛んでいました。第三代執権泰時はその中に含めて書いていました。が、9歳の時頼が親鸞の一切経校合に立ち会ったことを書くならと、第三章を変更して「第三代執権泰時と時頼」に。これから遡って訂正加筆にかかります。

私のしていることはいつもマイナーだからツイッター的にいうとRTもファボもして頂けません。でもそれこそが新規開拓していることの自負に。源氏物語の写本や光行さんのことも『源氏物語と鎌倉』の執筆中からしつこく繰り返し呟かせて頂いていて今では少し市民権を得てきています。今度は時頼。

9歳の時頼が一切経校合の親鸞を会話した話は高橋慎一朗氏『北条時頼』(2013)にもあって読んでいました。『知られざる親鸞』(2012)を読むまで気に留めてなく反省。お二人が挙げられている峰岸純夫先生「鎌倉時代東国の真宗門徒」は所収の『中世東国の荘園公領と宗教』はなんと我が本棚に。

峰岸先生の親鸞論を拝読していたからこそ『知られざる親鸞』を拝読しても全く未知の領域でなくすうっと入っていかれたのですが、たどりついてみたらここが原点だなんて、読書というのは自分が深まっていないと大切なことも気づかずに過ぎてしまうものなんですね。でもこうして戻ってくるから安心。

吉祥寺から見た夕焼け。昨日も同じ夕焼けが見られました。

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RTして頂きありがとうございました。恐縮しています。やっと文学の感性が戻ってきたと感じる昨今、痛切に「文学」を思います。今朝のカズオ・イシグロ氏から触発されて第一巻から熟読し直してみたくなりました。私にも師です。猛暑のなかご自愛下さいますよう。

北条時頼と源氏物語の原稿。第八章として実時を書いていたのだけれど、父の実泰から書かなければならなくなって、そうしたら竹御所も書かなければならなくなって、錯綜して中断していました。第三章を泰時にしたら、そこに全部入って実時の出発点が見事に収まります。結局加筆ではなく書き直しに。

7月20日
昨夜の就寝前の読書は二冊。峰岸純夫先生『中世東国の荘園公領と宗教』と高遠弘美先生訳プルースト『失われた時を求めて』第一篇。どちらも以前拝読しているから懐かしく。読書ってこういう懐かしさもいいですね。たどって来た道時々の思いがいっぱい詰まっていて頁から飛び出す。汽笛が…とか。

峰岸先生の「鎌倉時代東国の真宗門徒」に「口伝鈔」の9歳の時頼と親鸞の会話の内容が書かれてました。一切経校合のあとの泰時主催の宴席で時頼が親鸞に魚肉を食する時に袈裟を着用するか否か質問したとのこと。親鸞の答えに納得する時頼が利発と称えられている。北条氏系でない門徒側の記録でです!

松尾剛次先生は親鸞の教えが鎌倉で普及する事叶わなかったのは、鎌倉が時頼と蘭渓道隆の厳しい戒律仏教になったからではないかと。9歳の時頼から十年以上たっての事ですが、その間に親鸞にも時頼にも時代の大変な変動があったことをこれから見ていきます。少なくとも親鸞に時頼への不信感はなさそう。

井の頭公園の夕焼け。三日間連続で夕焼けが見られました。

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