10月19日
立憲民主党のことで政治以上に強く感じること。それは人間にはブレない人がいるということ。民進党の希望の党合流に始まる枝野さんの決起、共産党の覚悟と前向き姿勢。真摯なその情熱が日本全国の鬱屈した思いを救い、目覚めさせ、結集させた。真摯ということがこんなにも信じられる現実が嬉しい。
でも怒りのエネルギーって凄いですね。私も門外漢の分際で(ここ重要)鎌倉の源氏物語で鎌倉に一人乗り込んでいったからどれほど怒りを超越してきたか。その度に一つアウフヘーベン!して生き延びて今があります。そうでなかったら理論的にも精神的にもこんなに堅固になっていなかったと思います。
三宅久雄氏「六波羅蜜寺地蔵菩薩像と運慶建立の地蔵十輪院」再読中です。ふと思ったのだけれど、運慶は平家に対してどういう立場にいて、どういう感情をもっていたのだろうと。一応作った私の運慶年譜では、14歳の時の父康慶の蓮華王院から26歳の円成寺大日如来像まで空白。その期間が平家全盛期。
円成寺大日如来像と運慶願経発心が建春門院崩御の年で26歳。康慶瑞林寺地蔵菩薩像が鹿ケ谷の年で運慶は27歳。頼朝挙兵南都焼討が30歳。翌年興福寺復興開始。願成就院と興福寺西金堂は36歳。六波羅蜜寺地蔵菩薩像はこの頃の制作になるようだけれど。運慶の造仏は平家に関係ない?
全くの私見だけれど、運慶は最も感受性豊かな十代後半から二十代全般を通して、贅を極め芸術性を高め見目麗しい平家の公達と女性陣を見ているわけですよね。平家が南都焼討をしたから賛美は言えないけど、仏師としてその美は心に刻まれているはず。円成寺大日如来像の気品にそれを感じるのですが。
10月20日
おはようございます。建春門院をウィキで読んだのですが、素晴らしい美貌と精神の持主。なんとなく知ってはいても清盛の時子とか頼朝の政子のように一般通念上の主役でないと脇に押しやられたまま大河の成海璃子さんのイメージで定着。まるで違うことに唖然。いよいよたまきはるを読まなければ。
運慶展。資料館に寄りたいので早く行きたいのですが、浄楽寺の阿弥陀三尊像のお出ましが21日からなのでまだ行かれないもどかしさの中にいます。
タウンニュース鎌倉版コラム第21回【運慶との関わり 東国と源頼朝と北条時政と】が掲載されました。
http://www.townnews.co.jp/0602/2017/10/20/403625.html
なんとか雨があがっているから図書館で保元物語とたまきはると蓮華王院の本を借りてきました。まさかこんなところまで遡ることになるなんて。まさに慈円のいう保元の乱から武者の世。
選挙が最終日に近づいて気もそぞろだけど来週から11月の講演に意識を向けようと考えていた矢先連絡を頂いて来週打合わせ。その日に向けて配布資料を作ってしまおうと決意。今までので十分なのだけれど今回はほんとうに鎌倉の源氏物語初心者さんの集まりだからエクセルで登場人物表を作ろうと閃く。
思いつくままに、登場人物:紫式部→後三条天皇→白河天皇→平清盛→源光行・藤原定家・運慶→足立遠元→藤原光能→文覚→北条時政・源頼朝→頼家→比企能員→仙覚・竹御所・円顕→実朝→順徳天皇→九条道家→九条頼経→後嵯峨天皇→北条実時→源親行→北条時頼→宗尊親王(まだいると思うけど)
今回、時政と運慶を入れます。タイミングよく間に合いました。本邦初公開(笑)の内容になります。依頼を頂いた時には考えてもいなかった展開。演題は「鎌倉の源氏物語と歴史と文化」です。
(ブログを紹介して頂いて)ご紹介ありがとうございます。はじめてこんなに政局に熱くなりました。仙覚の小説を書いているからです。政局次第で人は仙覚のように存在を消されて生きていくことにもなります。今回の選挙で小説の原点を頂きました。結構、私、この選挙で変わりました!笑 仙覚の小説のためによかったです。
10月21日(選挙活動最終日)
おはようございます。立憲民主党のTwitterのフォロワーさんが千の位から万の位へみるみる膨れ上がって、これは!と、時代の新しい風に心震わせた時からまだ一か月もたっていない今日の選挙最終日。人の心の真摯さ美しさに涙ぐみたくなる感動の連日。今日一日、怒涛のRTをさせて頂きます。
今日から運慶展にお出ましの浄楽寺阿弥陀三尊像。私は以前密教図像学会の2日目の三浦半島仏像巡りバスツアーで拝観していて、その時は高野山真言宗管長でいらした松長有慶様もご一緒で、読経とともにうやうやしく扉が開けられて拝ませて頂いたその時のことが今もふと蘇るから、運慶展が本当に楽しみ。
ふうっと、ようやく10月12日の鎌倉禅研究会例会報告をFBにアップしました。気になっていつつも一週間放置してしまいました。直後から体調がおもわしくなく集中作業が無理になっていました。浄光明寺ご住職大三輪龍哉様の貴重なご講演です。鎌倉禅研究会で検索してお入り下さい。
北斎とジャポニスム展@国立西洋美術館 可愛らしいポスター!

怒涛のRTの日々が終わって明日からは確かに新しい時代がくる。それを信じて、諸々のことに感謝して、おやすみなさい。写真は吉祥寺コピスガーデンにて。

10月22日(選挙投票日当日 台風21号上陸)
おはようございます。「お、来たか」の言葉が閃いて起きた朝。昨夜保元物語を読んで寝ようと読み始めたのにいくら進んでも将門、将門…。?となって確かめたら将門記。『保元物語・平治物語』という一冊を借りてきたから平治物語でない部分は保元物語と信じてました 笑。でも読んだ効果あったみたい。
私はやはり石の文化の廃墟が好きなんだと一枚の写真に出会って思う。写真を撮りながら満足したことがなく、鎌倉の歴史を探りながら満足した写真が撮れたこともなく、では自然や風景写真が好き?と思っても違う。でもこの一枚。シンメトリックな廃墟の中庭に赤いゼラニウムの花。なんだろうこの充足感。
と、こういう憧憬をしのばせながら保元物語を読んでいます。
立憲・枝野幸男代表が当選 埼玉5区
10月23日
おはようございます。選挙の結果。ブレない人たちの野党が突然世の中に出現したことに驚きと安堵。十月に入る前には想像できなかったことですし、その十月がまだ二十日ちょっと過ぎ。ブレないということの精神の高潔さにほんとうに清々しい思いを抱いています。
高潔な精神というのは文学でも宗教でも読んだり描いたりは簡単です。でも現実の世界でそれを見たり感じたりすることができるかといえばほぼ皆無でしょう。なのに今度の選挙では堂々と政治という最も世俗的な大舞台でそれが見られてしかも天が推進してくれた。今度の選挙はそういうものと捉えています。