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2020.3.12 ツイッターから転載…日々雑感、『源氏物語絵巻の謎を読み解く』を引き続き拝読していますなど

3月10日

おはようございます 源氏物語絵巻を見ています この絵巻が白河院と璋子さんの二人による制作とする根拠の長秋記の記述が11月 崇徳天皇の誕生が同じ年の5月です 『源氏物語絵巻の謎を読み解く』で言及されていますが 崇徳天皇の誕生とこの絵巻制作が無関係ということはないですね 『読み解く』では院

 

璋子さんへの贈物と推測されていますが それにしてはこの絵巻の執拗なまでの柏木への拘泥 私はこれは院の崇徳天皇の父は我こそなりの誇示の気がします それから 『読み解く』では場面を選んだのは源氏物語を愛読している璋子とありますが 私的には白河院こそ愛読しているのだから 白河院の意志が柏木に

 

強く投影されていると つまり この絵巻は院の我こそは父なりの表明のための制作だったのではないかと それを確かめようと思って源氏物語絵巻の図録を出してきました

 

『源氏物語』の本質・・・、それは紫の上ではありません。藤壺です。『源氏物語』本編は紫の上が主人公で長~い時間が、頁が費やされて進みます。藤壺は光源氏がその紫の上に惹かれる原因として語られるだけです。初恋の人藤壺に紫の上が似ているから・・・と。でも、光源氏の心を切り取ったら、思って

 

も思っても届かない相手藤壺は永遠の恋人。対して紫の上は手に入れることのできた現実の人。深さが違います。人は「届かない」ものに永遠に憧れ続けます。光源氏の心の中は、一生遂げられなかった愛・・・、藤壺への愛で、ズタズタに引き裂かれて血まみれになっていたのです。出崎監督の嗅覚はめざとく

 

それに吸いつけられました。紫の上を中心とする一連の事件、ドラマなんかより、この「一事」こそが紫式部が書きたかった本質だということを見抜かれたんです。今まであったでしょうか、紫の上でなく、藤壺が主人公の『源氏物語』なんて←blog「孔雀のいる庭」源氏物語千年紀出崎統氏『Genji』について

 

つくづく源氏物語は藤壺が主人公なのだなあと『読み解く』を拝読しつつ思ったとき 源氏物語千年紀で出崎統監督のアニメ『Genji』を思い出し 引用ツイートさせて頂きました 源氏物語はやはり罪な小説って思います なぜって こんなに深く心を揺さぶられる文学はない! 仙覚さんにはないです残念ながら

 

ふっと思ったのだけれど 源氏物語が紫の上の生涯を描きながら 作者の紫式部が描きたかった本質が藤壺にあったとして 私の華鏡も仙覚さんの生涯を辿るのだけれど 本質が別のところにある気が最近している 私は何を描きたいんだろう

 

たぶん 女性陣 基子さんとか瞳子さんとか中宮立子さんとか…… そこに行くまでまだまだ果てしなくほど遠いけど

 

まじめに国文学的視点の仙覚さんを書いて残しておく義侠心ではじめた小説なのに 書いていると仙覚さんを取り巻く女性陣の魅力にどうしても筆が行きます

 

不義の子を宿した藤壺の懊悩「深く思し嘆くことありて」「いよいよ怖ぢ思しめして」、待賢門院璋子さんは長秋記に「中宮の御悩」(『源氏物語絵巻の謎を読み解く』から解説: 中宮の護持僧である平等院僧正が中宮の病気を治して白河院から褒美に馬を頂いた) … 当然相当な懊悩だったことのよう

 

藤壺は創作 璋子さんは現実 なのに似ている表現なのは こうとしか書きようがないということかも とはずがたり二条の場合は記憶の中ではこの二人ほど深刻な感じでないのは 実兼があまりにてきぱきと物事を進めていたからそう見えなかっただけかも でもこんな深刻な場面をよく紫式部は書いたと感嘆!

 

単純に 罪の意識に怯え という語句が浮かんで この場合 彼女たちに 罪 などという観念的な怯えがあったか そこまで彼女たちが仏教を信仰していたかに疑問を持って調べたら やはり 彼女たちの懊悩は観念的なものでなく 自らの身体を蝕むような生々しい懊悩でした←当たり前ですね(私が観念的でした)

 

しみじみ 国宝源氏物語絵巻の柏木巻から御法巻までを見てしまいました 全て登場人物たちの感情と感情のあいだのせめぎ合い それが色と構図で見事に迫ってくる もう何回もこの図録は手にし 本物も何度となく美術館へ行って見ている なのにこうして感情没入で見たのは初めて 凄いとしか…

 

でも 私はなにを追っているのでしょう

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