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2022.1.19 ツイッターから転載…『紫文幻想―紫式部の生涯と源氏物語―』の本質が見えてきた気がします→それを新書のような手軽なサイズにまとめなければいけないな、という気がしてきました

Kindleの電子書籍とAmazonの紙書籍にするために『紫文幻想―紫式部の生涯と源氏物語―』の原稿を推敲していたのですが、最終章まで通しで読み返していたら、書いているときにはその章、その章を書くのが精いっぱいで見えていなかった『紫文幻想』全体の本質というか確信が見えた気がします。

それは推敲が終わったためにすることがなくなり、手持無沙汰に何気なくTwitterに呟いたことから始まりました。最後の章は藤原公任の『和漢朗詠集』なのですが、その部立ての最後が「白」なんです。それが不思議で、なぜ「白」なんだろうという思いがずっとあって、それでこの原稿を書き始めたようなところがあるのですが、「白」は徽子女王の色なんですね。原稿ではずっと徽子女王に白い色をかぶせて書いています。

白のイメージは、徽子女王を敬愛する源順の心の中の徽子女王です。順の晩年、順は公任と交流していて、それで『和漢朗詠集』には順の詩や歌が多く採られているのですが、徽子女王の「琴の音に峰の松風かよふらしいずれのをより調べそめけむ」が載っています。公任はこの歌も順から聞いて載せ、徽子女王の「清冽な白い人」のイメージも聞いたでしょう。それで「白」が植え付けられて部立ての掉尾になったのかも、なんて思っています。

その白いイメージの人・徽子女王。『源氏物語』で白のイメージの人というと明石君です。もしかして紫式部は明石君に徽子女王のイメージを投影しているのではないかしらと、突然、そんな構想が浮かびました。(それとなく『紫文幻想』の中で書いていますが)

漠然と、ただなにかに導かれるようにしてドラマの起承転結を書いた『紫文幻想』ですが、そこには紫式部の根幹にかかわる思想、白のイメージの人「明石君」への思いがある気がしてきました。

ふっと思いついて、これは『紫文幻想』の刊行が終わったら新書のような手頃の刊行で、この本質に絞っての一冊をかかなければいけないな・・・という気がしています。『紫文幻想』を書いたから見えてきた紫式部の『源氏物語』の創作の根幹、のような新書。ひとまずタイトルが浮かんで『紫式部と斎宮女御徽子女王―明石君考―』と。

以下、Twitterからの転載です。

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1月17日
二年前 コロナ自粛に入る直前 たまたま手に取った特集和漢朗詠集 紅葉とか雪とかの部立ての最後が白で その時の私には白楽天の意味なのか白色なのかわかりませんでした その後文庫の和漢朗詠集で読んだら白髪の歌などあるから白色の方みたい ここに源順の詩があって素敵です 公任は源順の詩をかなり採っています というか源順が特別扱いなくらい 徽子女王の琴の音の歌を収める和漢朗詠集は源順との交流で公任が知って入れたのかもなど思っています それにしても公任 最後が白なのは深いです

 

1月18日

白の連環 昨夜呟いた和漢朗詠集の部立ての白 藤原公任がどういう意味で白をもって終わらせたのか誰も決定的な研究がされてないみたい 余白の白とかなど 私は源順との関係を思っていて 順が白に拘っている気がするんです それは斎宮だった徽子女王の清冽さに接していた順だから 白といえば明石君ですが

明石君は六条御息所に似ていると光源氏が言い その六条御息所のモデルが徽子女王 紫式部は明石君の背後に徽子女王を見てますね 徽子女王の斎宮と同時代を生きた祖母に育てられておますから聞いていたでしょう 先行研究があるか知りませんが 源氏物語松風巻は 徽子女王の琴の音に峰の松風通ふらし を

そのまま使っていて 作中でも明石君が琴を弾きます それも筝でなく 琴 なのです 明石君のイメージの背後に徽子女王があると思い だから衣配りでの白い装束になったのでしょう

1月19日

おはようございます 深夜村上天皇と徽子女王に交わされた愛の深さを呟きましたが 伊勢斎宮の研究書ではどの方も徽子への愛は薄かったと書かれます それを読んだ方は徽子は魅力のない人と思いそれが一般論になっていると思います 私は琴の音の歌の情趣から これほど素敵な感性の人が軽んじられるはずが

ないと反発してそれで山中智恵子さんの『斎宮女御徽子女王』を購入して拝読したのでした そこには研究者さん方と全く次元を異にする徽子女王と村上天皇の世界がありました 夜伽に召された回数で解釈すれば研究者さん方のようになります でも残された贈答歌を読み込むと違う世界になります 同じ一つの

エピソードに正反対の解釈がなされるのです どちらを信じるかは自由ですが 私は琴の音の歌の感性から山中智恵子さんを信じました 一昨年来Twitterで私が徽子女王徽子女王とどんなに呟いても関心を持って頂けなかった理由はそこにあったんですね 徽子女王の魅力をわかって頂きたいです

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