2024.8.6 Twitter(X)から転載……光る君へが後半に入って第30回の8月4日放映回から和泉式部が登場、キャラが粒だって斬新で光る君への世界が一新しました
8月1日
和泉式部日記は学生時代夢中になって読みました もうこれ以外なにも要らないと思うほど 社会人になって自分の中の奔放な部分を封印しなければならない生き方の中で和泉式部日記は合わず紫式部日記が理解できての今です だから昼寝した夢に和泉式部が出たときは心の底から驚きました 封印はしたけど
忌避していたわけではなかったと でもそれは光る君へのキャスティングのお蔭 光る君へのキャスティングは独特ですね 色気 ということの基準が従来のというか通常の感覚と全然違う さわやかです 成熟した女性にならないタイプばかりの女性陣 反対に大石静さんは柄本佑さんに物凄い色気を感じて
いられる 鎌倉の方にキャスティングが発表されたとき道長は柄本佑さんですってと言ったら えっ? と驚かれました 僕はお父さんの柄本明のファンだけど道長ってイメージじゃないよねと 泉里香さんの和泉式部 深いところで刺さりました 和泉式部日記を読み返したくなっています
8月2日
正直のところ光る君へは和泉式部を登場させないと思っていました なぜならまひろが負けてしまうから なので配役が発表されて出るんだ!と思ったときはびっくり でも泉里香さんという配役を見てそんな杞憂は吹き飛びました 泉里香さんのキャラに恋多き女のイメージはなくさわやかで知的な美しい女性
これなら男性にモテるでしょうといった感じ モテるということが色香でなく知的ということも要因がある世界が平安文学なんですね それの具現がこれからはじまる 光る君へが楽しみになりました 先日呟いた私の心に刺さった画像 それを先ほどRPさせて頂きました 深いところでまだ引きずっています
8月3日
夢よりも儚き世の中を嘆きわびつつ明かし暮らすほどに 和泉式部日記の冒頭です 大好きでした この続きの 木の下暗がりもてゆく の下りが特に好きでした 紫式部日記に気持ちを変えて 秋の気配入りたつままにとどちらが好きか決めかねて悩んでいた学生時代 だから和泉式部日記は源氏物語ほどには
研究書を読んでいません ただとにかく好きだったという思い出 私事に追われてツイートもままならないけど 頭の中はずっと和泉式部でいっぱい 完全にもう私の中では紫式部を凌駕してしまいました 感性の問題なのでしょうね 光る君へを見ていて そして私自身が仙覚の小説に苦心惨憺していて欠けて
いると感じていたもの それが感性の問題でした 生の根源からの自然な発動 和泉式部にはそれがあるんです そして紫式部の源氏物語にもそれがあるはずなのに 光る君へではそれが描かれない 誰のためにとか誰かに勧められてとか 枕草子も最初はまひろが勧めてた 和泉式部はどう描かれるのでしょう
8月5日
おはようございます 昨日の光る君へ 和泉式部が登場して俄然世界が変わりました 枕草子を和泉式部が面白くないと 源氏物語を引き立たせるためのセリフにしても物事の本質を極める物語と表層の出来事を感性で描く随筆との違いを和泉式部の存在で描くなんて上手いなあと 私も枕草子は読めない口です
泉理香さんの和泉式部 楽しかったです 奔放ということをロックな和泉式部に仕立てて 現代ではわかりやすい表現なんでしょうね 私が思う和泉式部と違うのでこれはこれと楽しむことにしました 私にはかつて短歌評論の菱川善夫先生に頂いた 媚を売るだけで貴顕の愛を得られるものではない の言葉が
ずっと脳裏にあって 二人もの貴顕に愛された和泉式部にはそれだけの表面的な奔放さと違う深い精神性があると思うのです 昨日のロックな和泉式部ではお相手の親王様の程度まで類推してしまいますよね
紫式部の祖母の祖父藤原高藤は 若い時鷹狩りに出て急な雷雨に遭い 一同とはぐれて土地の豪族の家に雨宿りをしてそこの娘と一夜の契りを交わします その後数年を経て再会した時娘には幼い女児がいて それがあの夜の契りの子と 高藤は驚き娘と女児を自邸に連れ帰って大切にします 成長して女児は
宇多天皇の女御に 胤子です 紫式部の祖母の父定方の姉だから祖母にとっては伯母 胤子が産んだのが醍醐天皇です 紫式部の系類にはこうした方々がいます 光る君への次回の予告で道長が賢子に君は幾つ?と聞き 賢子が6歳と答えるのを見て 高藤を思い出しました 高藤が雨宿りした宮地弥益の家は
現在勧修寺となり 勧修寺は定方が建てました 近くに醍醐寺があるのもそういう関係からです 源氏物語が醍醐天皇の御代と匂わされているのは紫式部の意識の中に高藤のエピが色濃くあったからのはず
8月6日
おはようございます 和泉式部日記は学生時代に好きで読んでいただけなので光る君への皆様のコメントからいろいろなことを教えて頂いています 赤染衛門の大江家と縁戚だったとか ああ だから清少納言のような随筆でなく物語的日記が書けたのだなあなど 物語を書くということで改めて私も勉強し直し
たくなって ここは踏みとどまって華鏡に専念しなさいという心の声と エーコの小説の森散策を読み返したいうずうずした思いとの拮抗で終日過ごしました ネルヴァルのシルヴィーを読み返そうかななどまだ闘っています 月曜日は前夜の光る君への余韻に引きずられます笑
それにしても泉里香さんの和泉式部 鮮やかですね とても新鮮 今迄の光る君へのもったりとした暗さが払拭される勢いがありました なんでしょうねこの感覚