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2024.11.22 Twitter(X)から転載…瀬戸内寂聴訳源氏物語、手習帖で浮舟が出家し、残すところ最後の夢浮橋帖になりました

11月19日

浮舟について考えながら亡くなられたロシアのダンサーの方と永久メイさんのジゼルを観ていたのですが お二人のバレエ 本当に美しくて心が痛みました 人は誰でも誰にも伺い知れない苦しみを持っていますが 耐えきれないほどの孤独を抱えて生きているのは辛い 紫式部はなぜそれを書いたのだろうと

 

浮舟を読んでいて辛いなあと思うのは身分のこと とめどもなく浮舟を愛しながら匂宮も薫も大切にしているつもりで本当には大切にしていない 身分が低いからこの程度でいいという配慮 高貴な身分の姫君には絶対そんなことしないといった感じ これ この時代では当たり前のことで光る君へのまひろも

 

瀬戸内寂聴訳源氏物語蜻蛉帖を読んでいて 浮舟が入水した宇治川の描写の辺りで仙覚がたしか万葉集注釈に解釈を載せていたのがここ?という箇所に出逢い 確認しようと検索していたら 昨年九月に鎌倉で講演させて頂いた記事を見つけました

万葉集と鎌倉@きらら大船 | 鎌倉市生涯学習センター「きらら」

 

鎌倉市の生涯学習センターでのご活動の一旦で招いて下さったのは大船の学習センターきらら大船でした あの講座のパワポを作っていて研究題目である西本願寺本万葉集と尾州家河内本源氏物語についての思考がまとまり 華鏡完成への自信に繋がったのでした あとは書けばいいのですがなにをうろうろ笑

 

きらら大船様の記事にあった講演会場でのパワポの写真を転載させて頂きます 映っているのは西本願寺本万葉集と尾州家河内本万葉集 私が自分で色とサイズを実物大で作ったものを並べて撮った写真です 二つの写本は大型のサイズも料紙も瓜二つ 私は勝手に双子の写本と呼んでいます

 

11月20日

写真は2012年に修学院離宮を訪ねたときのもの 瀬戸内寂聴訳源氏物語で最後の浮舟が横川の僧都に助けられて比叡山麓の小野の里に住むシーンに入りました 修学院離宮はまさにその比叡山の麓 小野の里ってこういう感じだったのかしらなど思います もっとこの辺り散策しておけばよかった・・・

 

大原寂光院の辺りももっと歩いておきたかったと今にして思うのですが 源氏物語や平家物語に浸っていたころ聖地巡礼の趣味にはならず 撮ってまわるようになったのは金沢文庫関連で密教に即してだから東寺とか密教関係の地ばかり やっと2008年の源氏物語千年紀で源氏物語に気が向いたのでした

 

11月21日

瀬戸内寂聴訳源氏物語 手習帖を読み始めたら浮舟は入水してはいなかったんですね 木の祠に蹲っているところを発見された この描写ですぐそうだったと思い出したのですが 最後に読んでから十年も経つと入水という語が定着してしまっていました 私は映画でもそうなのですが物語を覚えるのが苦手で

 

あと小野の里 本文に西坂本の小野の地とあり え では比叡山の麓のあの坂本の辺り?とびっくりして調べたら その坂本は大津市で そこから比叡山を挟んで西ということでした それは京都市左京区 まさに昨日写真をご紹介した修学院離宮のあるあの一帯でした

 

ふと気になって源氏物語の原文を見ました 西坂本とは書かれてなく比叡坂本と 西坂本は寂聴先生ならではの親切な現代語訳なのでした 今迄気にして読んだことなかったから与謝野晶子訳とか谷崎訳はどうだったでしょう 西坂本の語が変に現代的語感で気になったのでした

 

与謝野晶子訳では 比叡の坂本の小野という所 とありました 私は与謝野晶子訳に一番親しんでいるので たしか比叡の坂本だったと思っていたのですが やはりそうでした 西坂本は私には初めて聞く語感でした

 

瀬戸内寂聴訳源氏物語が浮舟に入って ここまできたらもうわき目も振らず最後まで読み通そうとしているから日々浮舟のことしか頭にありません ブログも浮舟についてのコメントが多いのでいつもより早めに更新しました 今は小野の里 久しぶりに読書が楽しいです

 

手習帖で浮舟が出家しました 残りはあと最後の夢浮橋 そこに迫っているから緊迫しています 浮舟の心理描写が凄いのですが 浮舟の心理描写って独白なんですね 源氏物語が世界に冠する文学として認められるには心理描写の凄さがあるのですが 今迄心理描写に特化した文体について考えたことなかった

 

御法では紫の上の心理描写が凄いはずだけど あれはどういった文体だっただろうなど考えて 後で見てみます 心理描写って第三者が俯瞰的に解説するものというような思い込みがあったので 浮舟の独白体に気がついてインパクトを受けています

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